応援コメント

」への応援コメント

  • 廃墟を鯨に喩えるとは。素敵です。独特な喩えなはずなのに、どういうわけかしっくりくる。多分人の脳の裏側に仕込まれた感覚を呼び覚ます効果のある比喩なのでしょうね。

    『その音に驚いた様子もなく、ゆっくりと人影が振りかえる』
    からの彼の描写が全部好きです。幽玄さを表現するために、これほど多くの言葉を塗り重ねるとはお見事。こんなに重ねても滲まずにきれい。さすが油絵具。

    作者からの返信

    詩一さん…素敵なご感想を賜りまして、真にありがとうございます(n*´ω`*n)
    静かな廃墟のなかにいたら、おおきな生きものに飲みこまれたような心地になるだろうなとおもい、鯨と連想致しました。しっくりきていただいたようで嬉しいです。

    描写。。難しいところですよね。いつも想います。特に人物の外見描写は言葉を重ねれば重ねるほど遠ざかるものもありますし、どれくらいの描写にしておくべきかと、いまだに模索を続けています。ほんとうに絵を描くような感覚ですね。重ねすぎるとだめになる。ただ、ぎりぎりまで重ねたいのがわたしのたちなので……こうしてお褒めの言葉を頂戴すると、ほっと致します。

  • 見たことなどないはずなのに、まるで目の前に本当に存在するかのように想像してしまった『黒い風景』。

    圧倒されました。心臓がグッとしました。

    そんな絵画が至る所に置かれて、それがゆっくりと朽ちて行く。
    まさに、絵画込みの移ろいゆく1枚画のように想いを馳せました。

    夢見里さんの文章は、本当にその世界に読み手を引きずり込んで行くと思います。ファンタジーも和風も現代ものも書けるなんて尊敬します。

    そして、何となくわかります。『自分』と言う名の存在価値を押し付けられない場所に行きたいと言う気持ち。何者でもなく縛られずに自由で居たいと言う気持ち。きっと、誰もが多かれ少なかれ抱いている気持ちだと思います。

    作者からの返信

    わああ、素敵な感想を賜りまして、ありがとうございます…!
    普段からあまり現代ものは書かないので、ちゃんと書けているか気掛かりだったのですが、有難い言葉を頂戴し、ほっと致しました。現代ものでありながら現実からぽっかりと切り取られたような世界観ですが…💦

    絵画の描写は実は結構こだわっておりましたので、そのように感じ取っていただいて、とても嬉しいです。

    書いている側が想像しているものを、読んでくださる御方に想像していただくということは非常に難しく、この短編に登場するような意味のない抽象的なものであれば、なおのこと。錆びた鯨の骨と身を寄せるふたりと、無意味に飾られた絵画と…そういったものの微かな輪郭を感じ、想いを馳せてくださったことに、感謝するばかりです…!