第39話 七大兵法書のひとつ『李衛公問対』

『李衛公問対』は武経七書(七大兵法書)のひとつで、唐の名将・李靖りせい(李衛公)と、天子・太宗(李世民)の問答で話が進んでいきます。


 だれが書いたかは不明ですが、唐代末から宋代にかけてつくられたものといわれます。

 春秋戦国が中心のほかの六書にくらべ、時代的には新しいものです。


 李靖ですが、異民族の突厥とっけつ討伐などで功績があり、「衛公」(公は王の下の位)に封じられました。

 そのため「李衛公」とも呼ばれ、中国史上屈指の名将ともいわれています。


 また『封神演義』や『西遊記』では、哪吒なたの父親である托塔たくとう李天王としても登場します(『封神演義』は唐以前の物語なので時代設定がむちゃくちゃなのですが)。


『李衛公問対』の内容は、歴代の名将などを例に挙げながら、李靖が太宗にレクチャーしていくというものです。

 基本的には「太宗曰く」で質問がはじまり、それに李靖が答えるというフォーマットになっています。

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