第31話 最高神とされる元始天尊と中国的いい加減さ

『封神演義』など、中国の神仙の代表格として元始天尊げんしてんそんが登場します。


 道教の最高神である三清の一人(残りは太上老君(老子)と太上道君)であり、一般的には天界の最高神である『天帝(玉帝)』とも同一視されています。


 基本的には「天界や神仙界で一番偉い人」みたいな大雑把なとらえ方でいいかと思います。


 ちなみに中国の神仙の設定は、作品や宗派ごとに変わるので、なにが正しいかという議論はあまり意味のあるものではありません(都合でころころ変わるのは、ある意味中国的ですが)。


 日本ではものごとをきっかり決めなければならない風土がありますが、中国だとそのへんは馬馬虎虎(適当)です。

 店に値札がないのもあたりまえですし、日本人が中国に住むときにトラブルを起こしやすいのはこのあたりの習慣の違いかと。


「こういう設定もあるよね」という議論はいいのですが、「こうでなければならない」という議論は中国的にはちょっと違う気がします。

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