第26話 列子について

 前回老子の話をしたので、今回は列子を。

 

 列子は名を禦寇ぎょこう(圄寇)といいます。

 ていの国の人で、老子の孫弟子とされています。 

 しかし老子以上に列子については不明です。存在しなかったともいわれています。


 列子というと、人物よりも書物の『列子』が有名です。


『列子』にはさまざまな寓話があります。「朝三暮四」「愚公、山を移す」「多岐亡羊」「杞憂」など、現在でも知られる言葉が多く出てきます。


 また書の中では孔子に対する批判や、快楽主義者・楊朱に関する記述も多く、思想的なまとまりもありません。『荘子』と内容のかぶっている話もあります。

 

 一人の人物が書いたというよりは、複数の道家によって書かれたものを編集したと考えたほうがいいかもしれません。


 しかし民間の話を多く取り入れているので、物語として読んでも面白い書となっています。

 機会があったらぜひ読んでみてください。

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