第24話 四書五経とは

 四書については以前の「『大学』という書」の記事でも述べましたが、儒教において重要な四冊の書のことです。


 孔子の言動を記録した『論語』。

 性善説で有名な孟子の言動を記録した『孟子』。

『礼記』の中から抜き出した自己修養と政治学の『大学』

 おなじく『礼記』から抜き出した『中庸』。


 南宋のころ、「朱子学」で有名な朱熹しゅきがこの四冊を「四書」としました。


「五経」というのも、儒教で重要な五冊の経典です。


 もとは『詩』・『書』・『礼』・『楽』・『易』・『春秋』の六経でしたが、秦の始皇帝の焚書坑儒によって『楽(楽経)』が失われてしまったことから、それ以外を「五経」としました。


 この「五経」は時代によって底本とされる書が変わっていきますが、基本的には『詩』・『書』・『礼』・『易』・『春秋』です。

 

 まず入門書として四書を読み、そのあとで五経を読むというのが一般的な学び方でした。


 これら四書五経は科挙(官吏登用試験)の科目だったので、受験生は必死で勉強したといいます。

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