きつい夢現

うめうつつ

　目を瞑ると子供達の声が聞こえてきた。

「ねーえ、だれかぼくと『とらんぷ』しよーよ」

「えー、おまえとわたしだけなんてつまんないし、やだ」

「……だめぇ？」

「だめ！」

「じゃあ、お姉ちゃんも参戦しよう。妹ちゃんもこれならいいよね？」

「うん、いいよ！」

「わーい、やったぁ！　ありがとう、おねえちゃん！」

　しかし、私が目を開けると、微笑ましい三人の姿も声も消えた。　

　あるのは厳しい現（うつつ）だけだった。

　……なんてきつい夢なんだ。