第26話 行為
須藤は両手で私のお尻を掴みました。互いの肌が密着し、彼の固いところが私にぶつかっていました。頬に口づけされ、彼の唇が耳へ移動すると短い声が口をついて出ました。
そんな私の声が合図でもあったかのように、彼の手は勢いを増して私の身体を這いまわりました。両手で乳房を掴まれ、指先で先端をさぐられると私の声はますます乱れました。
なすすべもなく声が漏れるほど、勢いづく彼の指に私は踊らされました。彼の唇は胸元に滑りおりたものの、本当に触れて欲しい部分は避けるのでした。須藤はいつも簡単には与えてくれませんでした。私に火をつけておきながら、くすぶらせたまま忍ばせるような意地悪をしました。
焦らされるほどに私は乱れ、いらだちました。とうとう我慢できずに、彼の手をあさましく求める部分に引き寄せました。私は苛立ちうめきながら、目で彼に訴えました。
余裕の笑みを浮かべながら、須藤はやがてゆっくりと私に触れました。私が声を漏らすとまたも須藤の指は私から離れました。私はふたたび呻いて彼の腕をつかんで睨みました。
すぐにいかないでね、と須藤は微笑して囁きました。私にはもう少しの余裕もありませんでした。はしたない言葉を口にすることも辞さずに求めました。
須藤の指が足のつけねを割って滑ると粘液のからむ淫らな音がしました。やっと与えられたその感覚にとろけ、喘ぎ、私は痴態をさらしました。理性などとうに失っていた私は、しばし耐えようとしたものの、むなしく昇りつめてしまいました。
「ベッドに行こうか。」
張りつめ震えた私を見届けると、須藤が言いました。一度達してしまうと、なぜ羞恥心は戻って来てしまうものなのでしょうか。自分だけが乱れ狂っていたことを思い返すと急に恥ずかしくなりました。バスタオルで体を拭くと私はベッドに向かいました。後から須藤が来ました。
既に待ち焦がれた私は彼にキスをしました。須藤は今度は焦らさずに私の好きな部分を愛撫しました。ベッドに寝かされ足を割られ、もっとも恥ずかしく敏感なところを彼はやわらかにねぶりました。再び理性を失った私は乱れ、焦がれて濡らしていました。
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