「あとがき」

 さて、この作品、


「グルメ・イン・ア・ラビリンス」


 を最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。綾部 響です。


 この作品を最初に某新人所へと応募したのは、1年半以上前の2017年2月の事でした。

 そこから幾度かの応募を経て、小説投稿サイトへの掲載となった訳です。


 自分で言うのも何ですが、随分と前に書いた割には……、


 ―――中々、良い出来栄えぢゃん!


 と思ったりしていますwww

 結果的に何処かの賞で入選しただとか善戦したと言う事は無いのですが、それでも私としては満足の行く作品となっております。


 勿論、当時の作品としては……なんですが。


 この作品は、小説投稿サイト「カクヨム」で行われた自主企画「飯テロ」にて書き上げた自作品、


「グルメ・イン・ア・ラビリンス・アンダー・ザ・グラウンド」


 からアイデアを得て創作しました。


 元々この作品は、ゲーム中でも自己回復や強化で用いられる「食事」が、どんな食材で造られているか……を掘り下げた作品でした。

 ですので、厳密に言えば「飯テロ」……料理と言うカテゴリーでは無いかも知れません。

 どちらかとい言えば「薬」の部類に属するかもしれませんね。

 ですがそのネタを基に、設定から何から一新して書き上げたのがこの、


「グルメ・イン・ア・ラビリンス」


 でした。

 出来栄えはご覧の通りです。


 面白かったですか?


 詰らなかったでしょうか?


 それでも、最後まで読んで下さったと言う事だけで、響さんは非常にうれしく感じております!




 さて、この作品が新人賞応募作であったことは先述しましたが、振り返ってみれば響さんは致命的な失敗をしていたのです。

 それは何か?


 皆様は、主要登場人物の「グリン」が作った「食事」が、随分と地味だとは思いませんでしたか?

 響さんはそう感じました。

 ですがそれは、仕方の無い事だったのです。


 まず第一に、主人公が未だ18歳であると言う事。

 そんな年齢であるにも拘らず多くの、そして様々な効果を持つ食事を作っている訳がない。

 執筆当時はそう考えていました。

 何よりも、設定上不思議な能力「トレンド」の発現は、まだ50年そこそこだと言う事。

 そんな短い期間で、世間に色んな種類の食事が出回る訳がない。

 もっと言えば、「トレンド」が世間で確認された年数を引き上げる事も考えました。

 そして、色んな効力を持つ食事が既に出回っている……なんて設定も考えたりしていました。

 ですがそれでは、グリンの発動する能力が二番、三番煎じとなり、目新しい能力であると言う説得力に欠けてしまうと考えたのです。


 そして二つ目の理由。

 それは発展性を考えての事でしたが、これが一番の失策でしたねwww


 つまり、続編……と言うか、この話の続きを考えて、敢えて「地味な」食事のみを紹介したのでした。

 もっとも、そのせいで作中ではインパクトも低く、そこがマイナス面になったのではと思わずにはいられませんでした。


 作中での話が進めば、もっと難易度の高い地下迷宮ラビリンスに挑む事となります。

 そこで得られる食材からは、もっと効力の高い食事が作れる筈……少なくとも響さんはそう考えていました。

 勿論、レベルの低いラビリンスでのエピソードもあるでしょう。

 そうやって話が進み、今は攻略されていない「レベル15 ラビリンス」を攻略する際にはド派手な効果を持つ食事を登場させたい……何てことも考えていたんです。


 そう……登場人物だけではなく、食事もレベルアップしていく作品……そう考えていた訳ですが……。


 これは正しく、捕らぬ狸の皮算用www


 新人賞の応募に際しては出し惜しみなどせず、ドンドン食事効果の高い物を使用すべきだったのではないかと、今は考えています。

 もっともそれこそが、


 覆水盆に返らず。


 という話なんですけどねwww


 という訳で、この作品で登場する「食事」はどれも地味であり派手さもなく「どこがグルメ?」と言う印象を与えてしまったかもしれませんね。

 ただ、もしもこの先続編を書く様な事になれば、もっと派手な効果のある食事も登場するでしょうし、戦いも更に激化する事は請け合いです!

 ……あ、でもこの話は「食事」がメインでしたwww


 


 この作品で本当に苦労したのは、主人公である「メル」の一人語りでした。

 今考えれば、基本的な部分が破たんしていると言えなくもありませんねwww

 女性……女の子が一人称、若しくは「グリン」を主人公とすれば二人称になるのでしょうが、兎に角語り部である「メル」の口調に四苦八苦したのです。


 状況を語る訳ですから、余り話口調も宜しくない。

 でもそれだと、どうにも改まった話し方になって「メル」の快活な性格に当て嵌まらなくなっていくのです。

 厭らしくない程度に崩しながら、それでも状況の説明やグリンの事などを話して行かなければならない。

 それが非常に悩み、且つ手こずった部分でありました。

 勿論、過去形にしてはいますが結局は上手く出来たと言う印象もなく、これからの課題になるかと思いました。


 意外と思われるかもしれませんが (そうでもないかな?)、響さんの作品には女性主人公が結構あります。

 どちらかと言えば、女性を主人公にした作品の方が好きだったりしますwww

 ですので、今後も女性主人公を立て、その語り口調に四苦八苦しながら試行錯誤を繰り返してゆくと思われます。

 もしも公開した作品がその様なものであったなら皆様、感想を言っていただければ幸いですwww




 さて、最後になりましたが、本当にこの作品、


「グルメ・イン・ア・ラビリンス」を最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。

 もしも続編が出るようでしたら、その時も楽しんで頂けるよう……最後まで読んで貰えるように頑張っていきたいと思います!


 それでは皆様、またいつか別の作品でお会いしましょう。


 すべての読者様に、万感の思いを乗せて。



 ―――ありがとうございました!



                            2018年10月3日

                                  綾部 響

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グルメ・イン・ア・ラビリンス 綾部 響 @Kyousan

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