第三話 その翌日。
……雨音が聞こえる。
それを電話の鳴る音が
ここどこ? って、思ったけど、お兄ちゃんとお
それから、ちょっとだけ
「
と、ママが言った。
でも、けほけほ……と
「ママ、パパは?」
「
と言いながら、ママはお布団で寝ているわたしのそばに座った。
「……パパ、
と、勇気を出して
「何て顔してるの?」と、ママは笑いながら、
「瑞希が心配だって言ってね、さっきまでここにいたのよ。瑞希のことね、ずっと
ちょっと、
「じゃあ、その時に、パパにマフラーをプレゼントするね」
「瑞希が
「えへへ……」
と、いうことは、今は
でもママは、体温計を見ながら難しそうな顔をしていた。
その体温計は、さっきまでわたしの右の
でもやっぱり、
「ママね、ちょっとだけ学校に行くから、大人しく寝てるのよ」
「お休みじゃなかったの?」
「ごめんね。行かなきゃいけなくなったの」
……さっきの電話がそうみたいなの。
ママは、学校をお休みできなかった。
わたしは、ぎゅっとママの手を
「行っちゃやだ、瑞希一人になっちゃうよ」
ママは優しく、わたしの頭を
「泣かないの。瑞希は強い子なんでしょ?」
そうだね、
「うん、強い子だよ」
「よし、それでこそママの子だ」
そう言って、ママが出発してから、どれくらい
わたしはいつの間にか
「ママ、いないの?」
と、きょろきょろしながら、声をかけたの。
すると、この薄暗い部屋が、ピカッと、
「きゃあ!」
どうしようもなく
起き上がることができなくて、
「やだ、やだ……」
と
「ママ、怖いよお……」
「瑞希、このまま死んじゃうのかな……?」
キーンという音が、聞こえるものすべてを
頭の中も、真っ白になったの。
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