思いで戦争…前篇

 用語解説


 野戦やせん悪魔島あくまじま戦闘せんとうは野戦と攻城戦をける。野戦の目的もくてき拠点きょてん制圧せいあつ、制圧した後その拠点を占領せんりょうしたい場合、プレーヤー側は英雄えいゆう称号しょうごを持つプレーヤー、悪魔側は階級かいきゅう兵士長以上いじょうの悪魔、最低一人に登録とうろくする必要ひつようがある、登録した者は攻城戦の参戦さんせん不可ふか。拠点の占領は攻城戦に何らかの影響えいきょうをもたらす可能性かのうせいが大きいが、拠点の大量たいりょう占領がとても困難こんなん


 攻城戦:悪魔島あくまじま戦闘せんとうは野戦と攻城戦をける。攻城戦の目的もくてきは悪魔島の制圧せいあつとゲームの攻略こうりゃく開戦前かいせんまえ、プレーヤーの司令官しれいかん領地りょうち所有しょゆうした悪魔ロードに挑戦ちょうせん書状しょじょおくる、戦闘せんとう詳細しょうさい日付ひづけを決める。攻城戦の戦場せんじょう領地りょうちによってランダムに決める、普通ふつう3つの選択肢せんたくしだが、特殊とくしゅの場合も多い。プレーヤー側が一戦いっせんでも勝てば悪魔ロードの領地りょうち永遠えいえん占拠せんきょできるが、負けた場合は50日以内再挑戦不可さいちょうせんふか


 魔法技術まほうぎじゅつ:魔法の原理げんりもとづき科学の力でその効果こうか拡大かくだいし、または科学の現象げんしょうを魔法の力でその性質せいしつ変化へんかする、簡単かんたんに言うと魔法と科学の融合ゆうご。魔法効果の拡大かくだいは科学の力量りきりょうによってはば制限せいげんはほとんどないが、新しい効果こうかは生み出さない。科学現象の変化へんかは現時点科学理論かがくりろん範囲はんいえることはできない。


 魔法の弾薬だんやく:おおかた二種類にしゅるいに分ける。一つは普通の弾薬だんやくに魔法を注入ちゅうにゅうし、発射はっしゃする時もしくは相手を命中めいちゅうする時その効果こうかはなつ。もう一つは大量たいりょう魔力まりょくを持ついし弾薬だんやくを作って、特殊な兵装へいそうでそれをつこと。


 クリティカル攻撃:バレットの攻撃こうげきかぎって発生はっせいする。攻撃側こうげきがわたま被弾側ひだんがわ命中めいちゅうした時、命中精度めいちゅうせいど回避率かいひりつ大幅上回おおはばうわまわるとクリティカル攻撃が発生はっせいする、ダメージを最大さいだい4倍まで上がる。攻撃側は魔法、薬物やくぶつを使って自分じぶんの命中精度を向上し、もしくは相手あいての回避率をげることも有効ゆうこう


 内容をお楽しみに



「お兄さん、女の人の意味いみは、プレーヤーですか?それともプレーヤーをあやつるソウルなのですか?」


 質問しつもんともなって、プリネアさんが自分でんだおちゃを俺のコップの中へとそそいた。俺はおどろいてユーラシアとった、彼女は俺をにらかえし、文句もんくわずに大人しく飲め!…その威圧的いあつてき視線しせんからこうらしい意味をった……俺はまよつづけた、でプリネアさんまで俺を凝視ぎょうしはじめた!?その時気づいたのは彼女の睫毛まつげは黒じゃなく、ふかいろあおだったことを…


「プレーヤーをあやつひとの方です。もちろん初対面しょたいめんの時は知らない、後でおしゃべりした時がばれた」


 補足ほそくする、ただ飲んだだけじゃない、一口ひとくちのお茶を口の中にふくみ、5秒経つとそのままコップにもどし、スプーンで充分じゅうぶん均質化きんしつかしてから俺のお茶にぜた…やっぱおかしいととどめて、俺はコップをさわることはなかった。


「それなら、ユーラシアは初対面のソウルの性別せいべつかるのですね」

「えっ?ユーラシアが…あっ!」


 プリネアさんはあきらめず、スプーンでシュガーを一つひろげ、俺のコップに投入とうにゅうした…また一つ?…きりがない、このまま砂糖さとうあふれるまで入るつもりだ……仕方しかたない!俺はとうとうお茶を一口啜ひとくちすすった、砂糖がぜんぶけた前に…そこで彼女のアプローチがやっとめた。


「そう、プリネアに抵抗ていこうするな、ルナテッ。君は男の子だ、どうやって見抜みぬいたのは機嫌きげん絶好調ぜっこうちょうの時におしえるかもしれませんね、今はつづけなさい」


 な!?そんな技能ぎのうもあったのか…先俺の下心したこころもちゃんと気づいた……やはりこのゲーム奥深おくぶかい!もしかして俺の全てを見抜みぬいた方法ほうほうもあるかもしれない、なんてこった!


「わかりました、再開さいかいします」


「あの後俺たちのチームはきた前線ぜんせんへと遠征えんせいした、途中とちゅうでヒインが何度なんども死んだけど、ジョアンナが彼女の復活ふっかつたすけてくれた。全てジョアンナのおかげです!ジョアンナは本当ほんとうちょういい人で、遠征があったたび俺のようなぼっちになった奴をひろって、本当にボランティアのような行動こうどうこしていたのですよ!…ヒインの死因しいんなぞのウイルスや微生物びせいぶつ侵略しんりゃく、悪魔島の生態せいたいは他の大陸たいりく大違おおちがいで、簡単かんたん外来種がいらいしゅころす、俺はどくだから助かった。前線ぜんせんいた後、俺たちは先ず高地こうちから遠征軍のたたかいを見物けんぶつした。めちゃくちゃな戦闘せんとうだった、3人の指揮官しきかんの間連携れんけいはまったく無し、みんな勝手かってうごいただけだ。特に俺がいた船の女英雄おんなえいゆう船長せんちょう、全然やるが無くて、戦闘せんとうすら参加さんかしなかった、たぶん自分じぶんなりの目的もくてきがあると思う。他の二人の英雄はちょっとだけすごいかも、きっとはじめて英雄の戦闘を近距離きんきょりで見たせいだ、俺は大英雄以外だいえいゆういがいのやつをみとめない主義しゅぎです。結果けっかとして遠征軍は悪魔と互角ごかくに戦った、悪魔をたおすこともあった。連中れんちゅうのなか個人能力こじんのうりょくすぐれた、あるいはチームワーク優秀ゆうしゅうなものがいたから。俺たちはあそこをこの10日の戦場せんじょうめた、ジョアンナの話によってどこの戦場もたようなものだ」


「お兄さん、悪魔とのたたかいの基本きほんおしえてくれませんか?知識ちしきゼロです」

「お兄さんはもうやめなさい、虫唾むしずはしる。ルナテッでいい、私がつけた名前なまえだ」

「ルナティ…この名前でんでもいいですか?お兄さん」

「大丈夫です、もとの名前はルラア。たぶんそのうちわすれるので、おぼえるまで何度なんども教えます。すみません、結構けっこううるさい奴で」


 ルナティ?ティのアクセント…どこの人だろう?


「いいえ。ルナティとルラア…二つの名前、もうちゃんと覚えたのです。その後の洗礼名せんれいめいもしっかり覚えたのですから、心配しんぱいおよびません」


 やべー!俺の入信にゅうしん簡単かんたんあきらめそうはないな!…先お茶の事件じけんから見てプリネアさんは執拗しつような人にちがいない。


「あっ、ありがとうございます。悪魔島の戦闘にかんしてまだわからないところが多いが、知っていることを全部話ぜんぶはなします。悪魔島の攻略こうりゃくには野戦やせん攻城戦こうじょうせん区別くべつします、そして攻城戦だけが正式せいしき戦闘せんとうとみなされ、英雄になりたいのなら攻城戦の中で成績せいせき獲得かくとくしかみちはありません」

野戦やせん英雄えいゆう…遠征軍はどっちなんですか?」


「野戦です、俺のような新人しんじん目的もくてきはあくまで悪魔との戦闘経験せんとうけいけん及び悪魔島にかんする知識ちしき。もちろん野戦は攻城戦にも影響えいきょうおよぶはず、でもそれは指揮官しきかんしか知らない戦略せんりゃくです。他には金があります、悪魔を倒すと大金おおかねを手に入れるので、金目当かねめあての奴も大勢おおぜいいま…そんな視線しせんをやめてください、金も大事だいじだからな!…ごほん、攻城戦にもどしますね。それは軍と軍の決闘けっとう、先ずはプレーヤーの指揮官が攻撃こうげき書状しょじょうを悪魔の大将たいしょうへとおくり、こうが書状を了承りょうしょうした場合ばあい約束やくそくの時間で戦闘開始せんとうかいしとする。悪魔の方は書状をことわることも可能かのうですが、そのれい非常ひじょうすくない、理由りゆうはわかりません。書状しょじょうの中、両方りょうほう戦力せんりょく詳細しょうさいたとえば兵力へいりょく機械きかい職業しょくぎょう増援ぞうえん最大二回さいだいにかいこまかくリストします。書状が成立せいりつした後、参戦名簿さんせんめいぼ変更へんこうはできません、代役だいやくさがすこともできない。攻城戦こうじょうせんはチェスのように詳細しょうさいなルールがあります、でもルールを知るのは悪魔の方だけ。今判明はんめいできるルールはごくわずか、例えばプレーヤー側参戦した機械きかい種類しゅるいにより悪魔側の参戦ユニットも大幅変更おおはばへんこうとか…ルール独占どくせんによりもたらした優勢ゆうせい絶大ぜつだいで、悪魔側の一番いちばんつよさはそこにありだと俺は思います。攻城戦のすえ、プレーヤー側が勝利しょうりした場合ばあい悪魔領主あくまりょうしゅつちはプレーヤーの物になる、野戦地域やせんちいきの悪魔も全線撤退ぜんせんてったい、戦役中一番成績優秀V. I. P.へいは英雄の称号しょうご申請しんせいできます、戦闘の勝敗しょうはいわずに、ここは俺に対し重要じゅうようですね。それから、悪魔の方は防衛戦ぼうえいせんだけ出兵しゅっぺいできるかもしれない、つまり攻城戦がけた後、その領地りょうち永遠えいえんにプレーヤーの物になる。野戦地域で悪魔の陣地じんち確保かくほしても普通うばかえすのだが、城塞じょうさいへの反攻はんこう歴史上れきしじょう一度もなかった。だから悪魔側が防戦ぼうせんしかできないとの結論けつろんた」


「まぁ、悪魔の戦闘も色々いろいろあったわね。プリネアはどう思う?」

質問しつもんがあります。悪魔はおつよい、彼らは運営側うんえいがわの人間ですから。その強さはどれほどのものなのかを知りたいのです」

「俺がもっとも気になる問題もんだいの一つですね。今の結論けつろんからすれば、悪魔のつよさは三つ、一つは先言った悪魔島のルールを熟知じゅくちすること、二つはプレーヤーをはるかに凌駕りょうがした数値すうち、三つ目は攻城戦こうじょうせんの中体力たいりょく徐々じょじょ回復かいふくすることです」

「なるほど、分かりました。ルナティの物語、続けてください」

了解りょうかい


「いよいよ本番ほんばんですね、先ずはこちらの戦力せんりょくからお話しします。俺はじゅう攻撃系こうげきけい風系統かぜけいとう魔法まほうも少し使えるけど、トップクラスの戦闘にはあんまり役立やくたつことができません。ジョアンナは魔法の補助系ほじょけいいし土系統つちけいとうの魔法を精通せいつうします、防御ぼうぎょに強い、俺はあの時はじめて石系統の魔法を聞きました、いしはずっと科学かがく領域りょういきだと思います。ヒインは魔法の才能系さいのうけいつちかぜほのみず四系統よんけいとうの魔法をそれなりに使えます、ちょっとだけ天才てんさいですね。どうですか?こちらの実力じつりょく垣間見かいまみえると思います。特に俺たちのチームはバランスがいいですよ!バランスが!…目標もくひょうめ、俺たちはおかから降りて最前線さいぜんせんむ!ねらいはHP50%以下の敵、決して横取よこどりではありません、みんなおなじことをやったまでです、金がかかったから。そして俺たちのチームはすごいジョアンナがいます、彼女は悪魔のHPを看破かんぱする能力のうりょくを持っていたのだ、活用かつようしなくてはありえません。でも野戦地域やせんちいき非常ひじょう危険きけん場所ばしょで、悪魔の位置いちを分からないままいつ遭遇そうぐうしてもおかしくはない状態じょうたいです。そこでジョアンナが地図ちず解読かいどくを俺にたくした、野戦地域は一見いっけん広い荒野こうやだが実は中に大量たいりょう自由空間じゆうくうかんじって、すぐまどわされる。俺は迷宮森めいきゅうもりにいた頃の経験けいけんかし、二人を連れて戦場に縦横無尽じゅうおうむじんけた!あの時は本当にうれしかった、俺の力があの遠い場所まで通用つうようできてしいと!ずっと夢見ゆめみていた」


「つまり地図ちずえが能力のうりょく面白おもしろいわね」

「わかりにくい場所があります、ルナティ。どうしてみなさんは横取よこどりのような破廉恥はれんち真似まねをしますか?遠征軍の仕事しごと一匹いっぴきでも多く邪悪じゃあく悪魔あくまたおすことじゃないですか?」

「すみません、プリネアさん。冒険者ぼうけんしゃ欲張よくばりなやつばかりで……俺はここに来た前は500万を持っています、その大半たいはんは悪魔島でかせいだ金です」

「そうでしたか…安心あんしんしてください、洗礼せんれいを受けた後、ルナティはすぐまれわるでしょう」


 …プリネアさん、先からずっと俺の仲間入なかまいりをしんじてうたがわない。マジ勘弁かんべんしたいけど、聖女せいじょに会わないのもいかないよな……ユーラシア?彼女は相当そうとうなアンチソーシャルだ!もし一緒いっしょに来てくれるのなら助かるかもしれない!


「……ありがとう。今は物語ものがたりつづきますね、あと少しで俺の活躍かつやくシーンですから~チームの移動担当いどうたんとうは俺、索敵担当さくてきたんとうはジョアンナ。もう一度言います、すごいジョアンナだけが敵のHPを分かるのです、おぼえてください。彼女はさすが歴戦れきせん勇者ゆうしゃ、ただHPの残量ざんりょうひくい敵を見つけ、戦ってわけじゃない。遠征軍側の戦力せんりょく性格せいかく敵増援てきぞうえん可能性かのうせいまわりの環境かんきょうを全て短時間たんじかん把握はあくしてから、慎重しんちょう最適さいてきな敵をえらぶ。悪魔はそれほどつよい敵なんだ、たおさない敵と戦ったら、ただ大量たいりょうの時間と戦力せんりょく消耗しょうもうするだけだ…戦場せんじょうに15分くらい走り回って、やっと俺たちの初陣ういじんが決まった!相手は二体の羊悪魔ひつじあくま文字通もじどおり頭にひつじつのえている悪魔だ。彼らの対戦相手たいせんあいては二人の坊主ぼうず、姿はとても似ていて服の色だけが違った、じつ兄弟きょうだいかもしれない。ジョアンナは彼らの攻撃力こうげきりょく見込みこんだ、二人の戦闘スタイルは魔法技術まほうぎじゅつ中心ちゅうしんとしての連射れんしゃ、武器は大型おおがたグリーンマシンガンにロードバイ魔法まほう弾薬だんやく素朴そぼくだが威力いりょくはある、戦場では外見がいけんより実用性じつようせいはるかにまさる、ってジョアンナは言った。ふるい魔法技術だけど、かねおししまず魔法弾薬を百分ひゃくぶん用意よういすれば効果こうかは決してわるくありません。それは精確せいかく判断はんだんだと思います、俺たちの唯一ゆいいつ弱点じゃくてんは攻撃力不足ふそく。もちろんエースアタッカーの俺の存在そんざいおおきい、でもジョアンナの力は防御専念ぼうぎょせんねん、ヒインの魔法は華麗かれいだけどまだ対悪魔たいあくま経験不足けいけんふそく、敵に有効ゆうこうなダメージをあたえることができない…俺以外の火力かりょくをどうしても必要なんだ!」


「それで、初陣ういじんったわけじゃないだろうね?」

「聞きなさい、ユーラシア。ルナティはうそを言ってはいません」

「そうかよ、悪魔はつよてきだと聞いたけど、ルナテッみたいなへったぴが一戦いっせんで勝てる相手あいてじゃ…幻滅げんめつするかしら」

「へったぴじゃなくエースアタッカーです。それにベテランのジョアンナとジーニアスのヒインもいます、みんなが居たから一戦で勝ったのですよ!」

「はいはい、分かったわ。ムカつく渾名あだなばかりね、へったぴ三人組さんにんぐみ充分じゅうぶんかしら…どうせあのジョアンナってビッチに頼って勝ったのでしょう、つまらない展開てんかいね」


「そんなことはありません。った原因げんいんは俺たち相性あいしょうがいいだからです、初陣ういじんの中でもインスピレーションあふれるコンビを発揮はっきしました!……じゃ戦闘情報せんとうじょうほうつたえます。相手あいて両方りょうほうとも近戦系きんせんけい片方かたほうのHPは40%じゃく、もう一匹いっぴきは30%あたり。参謀さんぼう推測すいそくによるとこの二体は撤退てったい途中とちゅう坊主兄弟ぼうずきょうだい接触せっしょくし、小勢こぜいの二兄弟をるつもりだが、二兄弟のマシンガンあめはげしくてすぐにかたをつけなかった。ここで俺たちが颯爽登場さっそうとうじょう!二兄弟の窮地きゅうちすくい、更に手強てごわい敵をった!開戦かいせん合図あいずはジョアンナの地形魔法ちけいまほうグラウンド・フィクセイション!この魔法は相手の片足かたあしねらって地下ちかいし抽出ちゅうしゅつし、短時間たんじかんおととしあなを作る。規模きぼが小さいので成功率せいこうりつきわめて高い、相手はあつさ1㎝以下いか地面じめんんで太腿ふとももまで足が落ちって、一時間移動いどうできなくなる。それからこの魔法は俺たちが決めた攻撃信号こうげきしんごでもある!ライフルのがねつないだ俺の指の反射時間はんしゃじかんは0.5秒もいらない、ねらいは脳天のうてん炸裂さくれつのクリティカル攻撃!2発だけでそれぞれのHPの10%を削った。自慢じまんじゃないが、英雄えいゆうのぞいて俺の殺傷力さっしょうりょくはトップクラスにちがいありません。この圧倒的あっとうてき破壊力はかいりょくを前に敵はげる、予想通よそうどおり。次のさくはヒインのトラップ魔法、ジョアンナのグラウンド・フィクセイションはもう使えません、悪魔はおなじ魔法に対し一時間いちじかんのインミュニティを持っていたから。ヒインの魔法、イグナイト・ロックは一瞬いっしゅんで赤い地のいわ魔力まりょく暴走ぼうそうさせ、温度おんどを500℃まで上がる。この温度なら悪魔にも火傷やけど特殊状態とくしゅじょうたいあたえる、そして足がやけどした場合、少なくとも20秒間に移動不能いどうふのう状態じょうたいおちいる。20秒があればことは簡単かんたん、二兄弟がこっちの呼吸こきゅうわせて敵の頭部とうぶねらって猛射撃もうしゃげき最後さいめるのはもちろん俺の二発にはつ!一体が死亡しぼう、一体が瀕死ひんし。瀕死の奴のくびは二兄弟にゆずった、連携れんけいとはこういうものです。俺の攻撃力こうげきりょくはどうですか?一発いっぱつで10%ですよ!」


「つまり不意打ふいうちで勝利しょうりってことね。まあいいんじゃない、ルナテッにピッタリの小物こものの戦い方よ」

しんじられません!ルナティ。これはほこりもひかりもない戦いです、今すぐこの記憶きおくすべきです」

誤解ごかいだよ誤解!次講じこうまでちょっと待てください!」

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