第2話 発見
今日は、街で摘める薬草を探してみることにした。
薄緑色の先が尖った葉っぱを3枚、赤と黄色の実を2つずつ。これらをすり潰すと体の傷を早く治せる薬…回復薬が完成する。これが基本と書かれていたものの1つだったからいつかレシピを見ずに出来るように沢山作ろう。
レシピと葉っぱや実の図を書いた紙、薬草を入れる袋を持って薬草探しに向かった。
「何事もやってみることが大事」と物語にでてきたおじいさんが言っていた。主人公たちはそれに従って、見事それで成功した。
「色々試す」ことと「やってみる」ことは何度か物語で見かけた。多分、大事なことだから…
ここの草むらにあるかな・・?この材料はどこでも手に入るから、家の近くにあったらいいなって。もしあったらいつでも作れるからね。
「あった…!」
こんな身近に薬草があったと嬉しくなる。
適量集めたら、”これはどこにあったか”を紙に書くんだ。そうしたらきっと早く集められる。
「…よし」
今日はこれくらい。家に帰って早速やってみるんだ!
「うまくできるかな…きっと大丈夫!…多分。」
そうして初めての薬作りが始まった。
まだ、ちゃんとした道具を買うお金がないから、家にあった小さなすり鉢を使う。先に葉っぱを潰してから実を入れると早くできるとか。レシピを見ながらその通りに進めていく。
レシピには「程々の強さで」って書いてあるけど…その通りにしてもなかなか図のようにならない。まだ、力が足りないのかな…
そう考えて力を強くしたらちゃんと図のようになった。
よし、これで完成!
味見をすると、道具屋さんで売っているものと同じ味がして、1人で出来たことを嬉しく思った。
その通りにするじゃなくて、自分で考えることも大事なことだった。
「これも、覚えておかないと……」
今日は色んな発見があった。隣のおばさんとご飯を食べた。
「ありがとうございます。」
とお礼を言うと
「いいんだよ、気にしなくて……」
とおばさんは言った。
それが本当のなのかわからない。でも今日は気分が良かったのでよく寝れた。
薬草師の道 蛍ノ影 @mad_firefly
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