電気や自動車が当たり前に走っていて、水道をひねれば当たり前に水が出てくる現代。
しかしその仕組みや、そこに至る先人の苦労を分かっていない人がほとんど。
かつて、ものづくりやエンジニアが世界を変えて来た。
今はありがたみが薄れてしまったが、このような世界があったし、今もあるのだろう、多分。
工業の始まりのくだりでは、少年の頃読んで感激したジュールベルヌの「神秘の島」を思い出した。
そして読み進めると、単に知識だけではなく、生産性をあげて貧困をなくすこと、または経済や交易を盛んにして世の中全体を豊かにすること、為政者のなすべきこととしてはならないことなど、現代でも考えるべきテーマがバックに流れてくる。
それらがテンポ良く、説教臭くなく語られる。
(「神秘の島」ではそうした世界観までは味わえなかった。)
最後はどういうオチにもっていくのか。
早く次話が読みたい。