嘘つき

緊張しながら会場に着いた。

数人のが待合室で静かにしていた。

気持ちを入れているのだろう。

僕は部屋の後ろの方の席に座って待った。10分後ぐらいに審査員の人が来た。前から順番に1人ずつ連れていったのだ。僕の番が来た。

「それでは始めてください。」

「・・・」

若干涙目になった。おじいちゃんが死んだ日のことを思い出したから。

「なんで・・・」

「うそだ、うそだ。」

号泣が出来ないが役には入り込めている。

そんな時だった。

「もう、結構です。

オーディションは終わりです。」

そう告げられて落ちたことを確信した。

後日メールで不合格と来た。


何故かは分かっていた。

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偽物 @hi6

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