補遺(その四)

 「スワロウ」は、特定の航空機の機種を示す名称ではなく、対ジマー戦闘に使用される戦闘・攻撃機の総称である。とくに「スワロウ1」と称される最も初期の世代では、当時の高等練習機というカテゴリの軍用航空機を年少者でも操縦できるように簡単な改造を加えたということだけが共通で、アメリカ、ヨーロッパ、アジアで全く異なる機種がベースとなっていた。また、生存性や戦闘力を高めるためのあらゆる新機能の追加が奨励され、各地で毎月のように独自の改造が行われた。これらの独自の改造は連絡協議会や後述するGYROを通じて各地に水平展開され、やがて標準化されていった。なお、当時のジュネス達は、猫の目のように変更されるシステムに対して一切不平を言うことなく、むしろ喜々として受け入れ、使いこなしていったという。

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