本屋で何の気なしにページをめくったら「うどん」だった。
そりゃあうどん県出身者としては見逃せんやろ!?と読み始めた。
香川人って自覚のない無茶な、いや無謀な前しか見てない人がチラホラいるんだけど、日本一小さい県だがら周りも比較出来ないんだよね。気づいたら無謀な人に巻き込まれてるの。それは1回外に出てウチの県民ちょっとおかしい?と気づくのだ。そのあたりのさじ加減がいい感じの小説です。ニュアンスが伝わると嬉しいなあ。
小説としてはまだ序盤かな?主人公は周りも巻き込みつつ巻き込まれてる。読者としては次どうなるのか?と、主人公と一緒に楽しんでお話が進む。珍しいタイプのお話です。私はツボに入りまくり〜。
ダンジョン物のテンプレだとダンジョンマスターは、チート使って、ダンジョン奥に引きこもって、俺TUEEEEして、ハーレムつくって、楽して稼いで、「やれやれだぜ!」とか言っちゃ足たりしてるものが普通ですが。この作品にはそのような要素はありません。まず、ダンジョンマスターが行う主な業務がカウンターでの受付、ダンジョン内清掃、見回りによる保守管理と非常に地味な作業です。また、他の作品ではダンジョンに挑戦する人々を自分勝手なチートを使ってかき集め、まるで餌に群がるハエのような扱いにする表現をしてるのに対し、この作品ではきちっとお客様として扱い、地味ながら常にお客様のニーズにそった集客を心掛けます(しかも、ほぼ手作業によるサービス多し)。なんとなく昭和の「さびれた温泉旅館復興系ほのぼのドラマ」に雰囲気が近い気がする作品です。テンプレ系ダンジョン物に食傷気味の方に是非おススメしたい作品です。