第3話 初めての体験

 外に出たはいいがとにかく暑い。最近運動をしてなかったこともあったが汗がどんどん出てくる。


「どこまで歩かせるつもりなんだ?」


おれは玉城に尋ねる。


「いいから黙ってついてこい!」


何故か場所は教えてくれない。そこから15〜20分無言で歩き続ける。


「ついた!」


玉城が声を発した。僕は顔を上げる。そこには「ネクスト」と書かれた小さな平屋の家があった。


「ここ?なんなのここは?」


俺が尋ねたがそんなことはお構い無しに玉城は家に入っていった。


「こんにちは〜助っ人1人連れてきました〜」


ん!?助っ人!?俺ただ着いてきただけなのに。あいつ…そーゆー魂胆だったのか…気づいた時には時すでに遅く、その家から出てきた人が僕を呼んでおり、僕は手伝いを行わなければ行けなくなった。


中に入ると大人の人2人に対して小さな子供が8人いた。「なんだここ…」そう思い様子を少し見てると子供たちの動きであったり話し方に違和感を感じた。そしてふと思った。『ここはもしかして障害児を扱う児童施設なのか…』


「はーいみなさん!今日は新しいお兄ちゃんがきてくれましたよ〜」


30代くらいの女の先生らしき人が子供たちを集める。「はぁ…もう逃げること出来ないな…」遠くで玉城がこちらをみてニヤニヤしている。「後で覚えてろよ…」僕はそう目で訴えた。




そこでの体験がこれからの人生を変えることになるとも知らずに。


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