★【中編】空蝉(うつせみ)
【概要】
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882489768
タイトル:空蝉(うつせみ)
作者:野沢 響
ジャンル:現代ドラマ
状態:完結
文字数:11,072字(2018/09/13現在)
【あらすじ】
従姉の由永さんが自殺したのは、「僕」が小学生四年生のとき。親戚もこんなことは(当然ながら)初めてで、ざわざわと、どこか落ち着かない様子だった。「僕」は葬式をきっかけに知り合った由永さんの友人の話を通して由永さんについて知っていく。「僕」とよく遊んでくれた由永さんは、蝉の脱け殻を集める趣味を持っていた。
【語り愛】
蝉の脱け殻が、何を暗示しているのか。それをフィーリングでもいい、感じたり考えたりすることで、この物語はとんでもない奥行きを見せる。そんな気がします。
今シーズンもたくさん会いました、蝉の脱け殻。あれ、突然視界に入ってくるとちょっとびっくりするんですよね。有澤は虫が好きというわけではないですが、嫌いでもないです。でもリアルな脱け殻が(当然ですよね抜けるまでは蝉がまとっていたわけですから)電柱とかにひっついてるの見ると、一瞬本物の生き物に見えてヒェッとなるわけです。
それを集めるのが好きだった由永さん。人当たりの良さそうなお姉さんにはちょっと意外な趣味です。だから、もし遺品の整理なんかをしていて、由永さんの「宝物」がわっと視界に飛び込んできたら……きっと、取る行動はいくつか絞れると思うのです。
ものには思いが宿る、ともいいます。彼女が愛したものがまるで彼女自身のように思えてしまうから、ぞんざいな扱いができない。ものを捨てることが彼女の否定に思えてしまう。けれど受け入れられない。
蝉の脱け殻を手にしたら、果たしてどうするのが正しかったのでしょうか。
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