射し込む光

アヤは頭に響くエトランゼの支離滅裂な声と戦いながら、前を睨んだ。

 エトランゼの声は、自分の頭の許容量を容易く超過してなだれ込んでくる。

 頭が壊れそうだ。


 サヨは目を見開いてその場にへたり込み、ぼたぼたと涙を流している。

 サヨは、エトランゼの影響を強く受ける。

 きっとアヤとは比べ物にならない負担がかかっている。


「サヨ!」

 アヤは弱々しく叫んで、サヨの肩に手を置いた。


「ジウ! 開けてくれ!」


 叫んだ直後、ジウの向こうの扉の中心に、真っ直ぐに亀裂が入るように光が射した。

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