物語中毒者の戯言 ～「物語」に触れ感じたことを書くだけ～

2019年 春

【アニメ】2019年冬アニメまとめ。個人的なベスト5！

2019年4月1日

　年度末です！　そして年度末ということは3月の終わりであり、すなわち冬アニメの放送終了時期です！

　というわけで恒例企画！　今回も冬アニメのまとめとして、視聴した中でとくに気に入った作品を5つ厳選しました。以前はTwitterの方で簡単に呟いていましたが、18年夏アニメからこちらでやっています。

　対象は、冬のクール（1月から3月）に最終回を放送したアニメ作品。2クールなどクールを跨いで放送されたものも、最終回が今期放送であれば対象になります。一方来期も継続して放送されるアニメは対象外になっております。

　ちなみに過去歴代1位作品は（可能な限り遡れる記憶の範囲内）こちら。

　　18年秋アニメ　『イングレス』

　　18年夏アニメ　『あそびあそばせ』

　　18年春アニメ　　※ベスト5選出できず中止

　　18年冬アニメ　『宇宙そらよりも遠い場所』

　　17年秋アニメ　『宝石の国』

　　17年夏アニメ　『プリンセス・プリンシパル』

　　17年春アニメ　『月がきれい』

　（これより以前は、ログもなく記憶も定かではないため遡れませんでした）

　では個人的ベスト5発表です。

　第5位

『かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～』

・公式ページ：https://kaguya.love/

・カクヨムでのジャンル：ラブコメ

・感想

　今期のバカアニメ枠。いやー笑わせていただきました。一つひとつのエピソードが短めなので、流れるようにテンポよく視聴できるタイプのアニメ。ギャグ作品としての仕上がりが素晴らしかったです。あと藤原書記がよかった。キャラクターとしても可愛さに特化したものでまさに「萌え」を感じさせます（萌えってもう死語ですか？）。cv小原好美がクセになる感じで、これからも注目したい声優さんでしたね。

　第4位

『ドメスティックな彼女』

・公式ページ：http://domekano-anime.com/

・カクヨムでのジャンル：ラブコメ

・感想

　いい感じにドロドロした恋愛ものであり、ちょっぴりビターな作風を純粋に楽しむことができました。こうした苦味があるものを青春作品として描くことにより、大人になりきれていない未熟な部分が露わになってなんだか妙なリアリティがあったような気がします。あと演出的なことというか、絵コンテでの構成について「これはギャグかな？」と思わせるようなコミカルさがあって、雰囲気のある話なのに不意な笑いに襲われることがしばしば。なんと言いますか……即オチ2コマみたいな感じで「言ったそばからそれかよ!?」みたいなツッコミをせずにはいられないところが、またこの作品の魅力の一つなのではないでしょうか。原作がどうなっているかはわかりませんが、アニメ単体でみると主人公の成長物語として終わっていますので、なかなかいい終わらせ方だったと個人的には思いますね。あと妙にエロかった。別にお色気シーンがあるわけではないですけど（いやあるけど！）、なんかこう、雰囲気がどことなく色っぽくて、そういう面でもいい作品だったです。

　続いて第3位の発表ですが、すみません選べませんでした。

　候補が二作品ありましたが、どちらも甲乙つけ難く決められなかったため、今回は同率2位というかたちにします。

　というわけで、第2位（二作品）

『revisions リヴィジョンズ』

・公式ページ：http://revisions.jp/

・カクヨムでのジャンル：SF

・感想

　真っ当なSFで大満足です！　とくに第一話の衝撃が印象深いですね。そこからロボットSFの要素を取り込みつつも時間SFとして王道ともいえるストーリー展開であり、実にSFらしいSF作品だったと感じました。人によっては主人公のキャラクター性に合う合わないという好みも確かにありますが、しかしこの過剰な中二病感は拗れた高校生の姿としては妙なリアルがあり、またストーリーとしても主人公の成長物語や友情物語といったストレートなテーマがあるため、物語を動かすにあたってこの主人公設定はいい切り出し方だったのではないでしょうか。SFとしてもそうだし、青春としても非常に見応えのある作品だったと思います。あと本筋のお話としてはきっちり完結していますが、一方でいくらでも続編が作れるような終わり方でもあるため、もし今後何かしらの展開が予定されているのなら期待したいです。といっても、本編としてはいい感じに完結しているので、望むとすればサイドストーリーやアフターストーリーといった類ですかね。というかむしろ後日談をもっと掘り下げてもいいかもしれませんね。アニメ本編ではエンディングとして割と駆け足気味に消化してしまいましたが、個人的な好みとしては後日談だけで一話使ってもよかったかもしれないです。まあそのあたりはOVAだったり配信だったりで十分だと思いますけど。とにかく、素晴らしいSFを見れてよかったです！

　同じく第2位

『約束のネバーランド 』

・公式ページ：https://neverland-anime.com/

・カクヨムでのジャンル：SF（ということにしよう）

・感想

　素晴らしい脱獄サスペンス！　加えて物語の雰囲気の構成としてのディストピア感がたまらないですね。連載中の漫画が原作ということもあり、テレビシリーズのアニメとしてどう終わらせるのか心配でしたが、そんなことは杞憂だったと思わせるくらいのまとまったエンディングでしたね。十分カタルシスを得られる終わらせ方だったのではないでしょうか。映像作品としては、とにかく演出が素晴らしいかった。時間制限のある場面ではそのリミットまでの緊張感を表現するのに工夫されていましたし、なにより気に入っているのは、シスター・クローネの最期のシーンでしょうか。あの演出は見ていてゾクッとする悪寒を感じましたね。悪寒ということであれば、第一話の終盤のシーンもスリルがあって満足でした。全体的に世界設定やストーリー構成、そして映像の演出などなど、映像作品として質のいい作品だったと思いますね。最後に第2期の発表もありましたので、1期と同等かそれ以上の仕上がりを期待したいです。

　そして栄えある

　第1位

『私に天使が舞い降りた』

・公式ページ：http://watatentv.com/

・カクヨムでのジャンル：現代ドラマ

・感想

　ナイス百合！　ナイスロリ！　とにかく素晴らしい作品でした！　一迅社のコミック百合姫が原作であるため百合要素としては申し分なく、加えて女子小学生ハーレムというロリ要素もあり、毎週ニヤニヤしながら楽しく視聴ができました。とくにひなたが「みゃー姉！」と言う度に悶絶級の中毒症状が出てしまうくらい、心のど真ん中をゾーン！と撃ち抜くインパクトがありましたね。あと夏音ちゃんが醸し出す母性もたまらないですね。素直にバブみを感じました！　さらにさらに、やっぱりみゃー姉（cv上田麗奈）の変態性も素晴らしい。気持ち悪いことには変わりないけど、でも気持ち悪すぎず愛敬のある絶妙な変態度を見事に表現されていて、アニメスタッフさんたちの愛を感じつつも、上田麗奈さんの素晴らしい演技力はもうさすがの一言でした。ストーリーとしても、日常アニメとして高い中毒性を維持されていて安定した面白さがあったのと、加えて全体を通してみるとある種みゃー姉の成長物語としても解釈できる作りになっていたので、日常アニメですけどストーリーものとしての見応えを兼ね備えていた珍しいタイプのアニメ作品だと感じました。そうそう見応えという部分では、やはり最終話のミュージカルパートですかね。出来が素晴らしかった。というかガチ過ぎます……。このミュージカルパートを劇場アニメとして2時間枠で楽しみたいくらいの濃い内容でした。全体的に、今期のアニメ作品の中でもずば抜けた傑作だったと思います。いやーホント、ごちそうさまでした！

　さて、『かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～』『ドメスティックな彼女』、『revisions リヴィジョンズ』『約束のネバーランド 』、そして『私に天使が舞い降りた』と、5作品を選びました。

　冬アニメを終えての感想ですが、今期はしっかり物語を完結させている作品が多かった印象ですね。前回では注目作品が最終回で消化不良となることが多くあり、ベスト5選出が大荒れとなりました。ですが今回は割と手堅く作品を作られている印象で、実際2月頃にはベスト5候補がほぼ決まっていてあとは最終回次第、という状況でした。今期の面白い作品は最初っから面白かった、といった具合ですかね。面白さに安定がある作品が多かったです。と同時に、話数を重ねるにつれて面白さが尻上がり的に増していく、そんな一発逆転のダークホース作品がなかったのが残念でしたね。今回のベスト5の結果としても、自分の中では意外性がなく、選出は容易ではあったもののどこか寂しさのようなものもあり、そういう意味ではある種の物足りなさがあったのではと感じずにはいられません。秋アニメでは大波乱で、冬アニメでは凪いでいたベスト5。こうしてみると極端な上げ下げがありましたけど、来期の春アニメではいい塩梅の波乱と安定を求めたいですね。

　以上、冬アニメ個人的なベスト5でした！

　ちなみに、惜しくも個人的ベスト5に入らなかった作品の感想を多分明日公開します。そちらもあわせてお楽しみください。