美少女たちと+αと喜怒哀楽の異世界記

@remenbertake5

プロローグ 転移前

轟音が空に響き渡る。いくつもの音源を伴って、戦闘機は線を切る。

雲一つない青空、真夏の海が見えるなか、十機ほどの戦闘機たちが時間を数えることをやめるほどの息苦しい時間の中しのぎを削っていた。

「シエルⅡ、こちらシエルⅣだ、一点集中による撹乱をおこなう。少し持ちこたえてくれ。」

「こちらシエルⅡ、了解。」

シエルⅣはブースターで急加速しその勢いで急上昇(ズーム)する。

当たり前だが高いところに昇るには力を消費する。高いところに昇ろうとしているシエルⅣは徐々に速度が落ちていく。その後を敵機が一機追従する。コックピット下に設置されたバルカンが閃光を放ちながらシエルⅣを落とそうとする。

「fox2」

しかし先に落ちたのは敵機の方だった。シエルⅡが乱戦(ドッグファイト)に一機ミサイルをロックしていたからだ。遙か上方に位置したシエルⅣが一気に反転して落下加速し、ミサイルを乱射して一気に三機ほどを落とした。

残るは一機。

そう思った時だった。敵機に爆発が起きる。

高速で何かが敵機に体当たりしたのだ、動揺がパイロットたちに走った。

気づけばそれは空一面を覆い隠そうとするかのように大軍でそこに存在していた。

恐竜時代の飛んでる奴、たこのような黒い物体、茶色のとげ鉄球、様々な形をしたそれは戦闘機群に何機も何機も突撃してくる。しかし一度すれ違った後は戦闘機を無視して一直線に何かへ向かっていた。直後パイロットたちに連絡が入る。


報告書

試作戦闘機十機 (ヴァージル)の戦闘結果は良好、その結果は祖国に大きな貢献を果たすと思われるしかし緊急事態が起き無断で指揮官が救助活動を開始し、AIが無断で救助のため、一人の民間人を戦闘機に搭乗させるという規則違反が発生した、原因を解明するために元データを洗い直すとともにそのAIに何が起きたかをシミュレーションをおこなうとともに戦闘機ごと消滅した街の1区画の行方を調査することを優先する。

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