パステル・ラヴ

@Amato-0109

第1話

初恋は貴女だった。

気付けばいつの間にか貴女に恋をしていた。

保育園の頃からずっと一緒だった1つ年上の貴女に。


貴女が中学生になった頃、ある日友達数人に付き添ってもらって僕に言ったね。


「私と付き合って?」


と。

あの時の僕は勘違いしてた。

その言葉の意味を「ちょっとこっちに来てくれないか?」と勘違いしてたんだ。

近くに居すぎて気付いていなかった。


「無理だよ」


つい、反射で答えてしまった僕……

当時の僕は知らない。その言葉がどれほど貴女を傷付けてしまったのかを。

大人になった今なら分かる。貴女がどれ程勇気を持って言った言葉なのか、どれ程悩み、伝えようとした言葉なのか……

当時の僕は知らない。貴女がどれ程傷付いているのかを。

大人になって恥ずかしく思う。あの後いつも通りに話しかける僕に貴女はどれ程戸惑っただろうか……


あの時の僕は、貴女が好きだった。

僕も貴女が好きだった。

僕の片想いだと思ってたんだ……


僕も中学生になり、高校生になり、貴女との関わりが年々希薄になった。

勘違いのまま年が過ぎ、僕らは会うことも話すことも無くなった。


未だにあの日の事を鮮明に覚えてる。

今、貴女は何をしてるのだろうか。

好きな人がいて、彼氏が居るのだろうか……


今更、こんな所にこんな事を書く意気地無しの僕だけど。

貴女に直接伝えることの出来ないチキンだけど。

見てないかもしれないけれど、言わせてください。


僕も貴女が好きです。

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