詩とかポエムとか

第17話「向こう側」

また落ちた。

届いた審査結果に、僕は呆れる。

ここ数日眠れなかった。

心待ちにしていた結果。

現実は呆気なく、僕を否定した。

何者かになりたい。

そんな願いを社会は受け入れてくれない。

見渡せば、何者かになったソレらが生きている。

羨ましい。妬ましい。

僕との違いはどこにある？

そんなものは、何者であるかどうかに決まっている。

知らない。聞きたくない。

持たざる者は、求めてはいけないらしい。

はぁ（ため息）

また、何もない。

何かしたいことは？

あるのだけれど、どうしようもない。

だってやらないんだもん。

バカ。

努力する才能なんてありゃしない。

脱線する。

才能は、その人になる為の努力をしないことを指す。

才能だと認めた瞬間。人間は努力を辞めるから。

僕は、努力をしない。

才能もない。

だから、ただの人間。

生きている屍。

むしろ有害だと言える。

変えたいだけの未来を描く。

今日もまた。

くたばり続ける。

そんな夏。