第8話 プレミアムクライデー 後編

前回のあらすじ

バイトに来ていた相田くん

自分は万引き犯だということを33年ぶりの告白だと言い佐々木に話す

しかも自分は特殊能力で未来から現れたとも言う、

この摩訶不思議な状況に佐々木はどう立ち向かうのか、、!!


「佐々木さん、鳩が水鉄砲で撃たれたみたいな顔してどうしたんですか?w」


相田くん、、違うそれは豆鉄砲だ。

なんでそこはいつもの相田くんなんだよ、、。

ただしかし相田くんが未来を当てたのも事実。

これは本当にどういうことなんだ、、?


佐々木が一向にこの状況を整理しきれないでいたそのとき


「佐々木さん、もう一つ未来聞きたくないですか?」


相田のその一言そして堂々たる姿に戸惑いながらも佐々木は言葉を放つ


「そんなに言うなら言ってみろよ、俺はまだお前が未来から来たこと信じてないからな」


いいでしょう疑い深い佐々木さん、この後くじを買って行く人は

大当たり一等『最強寝心地最高トコロテンクッション』を当てて行きますよ。


その後来店した醤油顔系の中の上くらいの美貌をお持ちの男性が

見事トコロテンクッションを当てていったのだ。

佐々木はにわかに信じられない状況に自分の頬を叩いた。


「佐々木さん、これは夢などではありませんよ。

流石に設定建てが下手すぎる作者も安易に夢オチを使うほどアホはありませんよ」


メタ発言とともに佐々木唯一の希望は打ち砕かれた。


「あ、佐々木くんと相田くん今日も頑張ってるね〜」


「あ、店長久しぶりですね!」

「最近全くお見かけしなかったので心配しましたよ。抹消されてないか、、。」


「やめて!相田くん!?流石の僕でも1話に出演してるから抹消はされないよ!!」


「いや今回は出れたものも店長次回は出ないらしいですよ。」


「やめて相田くん!!本当にこれ以上は心身がもたない!!」

「まぁ仕方ない今日できるだけのことをやるとするよ、、

そういえばくじ売れたんだね、これでようやく片ずけられるよ。」


「あ、店長それは、、。」


ん?くじがようやく売れて片ずけられる!?

そうか!そういうことだったのか!!

「相田くん、君は未来なんか見れない。

くじで当たるのがわかったのは残りの枚数が一枚だったからだ!!!」


「ふっ面白い冗談ですね。」

「たとえくじがそうだとしたらおせちセットはどうなるんですか!!」


「そ、それは、、」


「あ、佐々木くんと相田くん今日から予約されてた『スペシャルおせちセット』の

受け渡し始まるからちゃんとお渡ししてね。」


「て、店長!!」


「ふ、ははは相田くん、君がおせちセットが売れる未来がみれたのは

受け渡しが今日から始まることを知ってたからだ!!!」


今までの冷静だった相田の顔が崩れ床に倒れ込み転がり始めた。

現在店内にお客さんがいなくて本当に良かった。


「は、はは、はははまだだ、、まだ終わりじゃないぞ佐々木ぃぃぃい!!」

「リューク!!ここにいる奴ら全員の名前をメモ帳に書け!!!」

「今すぐだ!全員だ!!全員殺せぇぇ!!!」


ついには『デOノート』をも引き出して来た相田のその姿をみて

佐々木の最悪の予感は確信へと変わった。

そうか、やっぱりか、、。相田くんは昨日の映画に感化されて

一日中『藤O竜也』のモノマネをしていたのか!!

事の真相に辿り着き謎の落ち着きを手に入れた佐々木に

転がり続けていた相田は立ち上がり


「佐々木さん、いやキャップ今回は完全に俺の負けだ、。

認めるよお前が俺たちのキャップだ、、。」


ついには『ST-赤とOの捜査ファイル』までをも引き出し

負けを認めた相田と佐々木は固く握手を交わした、、。


めでたしめでたし、、、。

「ってちょっとまてぇぇい!!!!」

「トコロテンマートのキャップは僕だからぁぁぁぁあぁぁあ!!!」

この重要かつシンプルな店長の雄叫びはバイト二人に華麗に無視されて

さらに今後も作者の粋な計らいにより

ますます影が薄くなることへのスタートとなったのだ、、。


第7、8話 プレミアムクライデー end


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

プレミアムなバイト先 ろうそく男爵 @himatubushi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ