第7話 プレミアムクライデー 前編

月の最終金曜日、今日もシフト通りなんの異常もなく回るトコロテンマート。

を想像していた佐々木は今日も見事に期待を裏切られた。


「佐々木さん、、33年経ってしまいましたが告白します、、私が万引き犯です。」


「どーしたのかな佐々木くん?」


「はは、この凶悪万引き犯の僕にもそんな優しい言葉をかけるんですね、、。

佐々木さんはそんなんだからトコロテンマートに従順な犬みたいな扱いを受けてるんですよ!!」


その瞬間佐々木は相田くんの異常に気付いた、、。

そう相田は昨日の木曜loadshowでやっていた『33年目の告白私が万引き犯です』

をみたんだな。それなら今までのセリフも合点がいく。いや俺に対しての悪口だけ一切納得できんぞ!!


「相田くん、昨日のテレビ見たんだね〜早くそれは忘れて真面目に働こうね〜。」


「ふ、佐々木さん、貴方のその油断がこのお店の商品を少しずつ減らすこと

忘れないでくださいね。」


どうやら相田くんは完全にモードに入ってしまってるようだ。

こうなったらなにがなんでも論破して相田くんを職務に戻す!


「相田くんそもそも33歳にも行ってないでしょ?」


「そこだよそこ!その考え方が甘いんですよ。」

「実は僕リバイバルって能力を持ってて時間を遡ることができるんですよ!」


佐々木はその言葉に衝撃を受けた、、。

相田くんの異常は昨日の33年目の告白だけではなかったのだ、、

佐々木は『僕だOがいない街』をも引き出したきたのである。

その瞬間佐々木の脳裏に最悪の予感が渦巻く。


「相田くんじゃあ君は時間を遡ってきたんだね?

じゃあこれから何が起こるか教えてよ。」


「佐々木さんは欲しがりですねぇ、

いいでしょうこの後のことを少々ばかり教えて差し上げましょう」

ズバリこの後のこのお店の『スペシャルおせちセット』が飛ぶように売れます!」


相田くんがそう言い放ったその瞬間店内に訪れた

60歳過ぎほどのおじいちゃんが相田くんと少し会話をした後

スペシャルおせちセットの束を持って帰ったのだ。


「相田くん君はまさか本当に、、?」


相田の苦笑いがいつもより倍の奇妙に見えた。

そして佐々木の最悪の予感もますます加速する、、。

続く。




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