最後のモノローグが胸に来ます。
ウールディは、自分の意思に関係なく、ただ受け取るだけ。
そうなると「自分の意思」は、どうしても息を潜めざるを得ませんね。
《繋がり》があろうとなかろうと、自分の気持ちを口に出すのは難しいことです。
他人の思考を読み取れてしまったら尚更、口を噤む方が楽だと思ってしまうでしょうね。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
ウールディは作者の予想を上回る勢いで悩みに嵌まっています。もっと快活なキャラのつもりだったのですが、ここまで苦悩することになるとは私も想定外でした。
第五部はこれまでの話に比べると一度に動くキャラが多く、その分話の展開がわかりにくくて申し訳ありません。なんとか全体の決着がつくよう頭を捻っているところですので、引き続きお付き合い頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。
今更ながらにファナとユタの深層心理が伝わってきてじーんとしました。脱出時のこまっしゃくれた二人とラセンのやりとりが印象に残っているのですが、彼らはそんなに深く感謝していたのですね。ラセンはあまり子育てには関与していなかったと思うのですが、短い時間で愛情を注いでいたのかもしれませんね。ちょっとジーンとしました。
私なら「繋がる」なんて、自我が隠しきれない状態は気が狂う(すでに個体ではなくなる気がする)と思うのですが、ウールディの感情もなんだか伝わってきました。
それにしても星系どうしの壮大な歴史のうねりをダイナミックに描きながらも、登場人物の繊細な心のひだも感じられる、すごい筆力……。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
ユタがヘタレである理由を突き詰めるとこれしかなかったと思うし、それを知るウールディはこういう風に考えるのではないかと、二人の思考を追ううちに自然に書き進められたシーンです。私自身も《繋がり》とかあんまりゾッとしないですが、生まれたときから読心者であればかえって自分のことも読心してほしいと欲する可能性は、考えちゃいますねえ。