2) わたしは「開かれた結婚」に賛成でも反対でもない

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わたしは「開かれた結婚」に賛成でも反対でもない。あなたが賛成するか反対するかは、結婚に、あるいは結婚から、何を望んでいるかによって決まるだろう。何を望むか、それが「結婚」という経験の場で、ほんとうのあなたを創り出す。


《神との対話3-P250》

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人間という種は、無制限で永遠で自由な愛を経験したいと切望するということだ。結婚という制度は、永遠を創造しようとする試みだった。結婚によって、生涯のパートナーになることを約束しあおうとした。


二人として同じ人間はいない。したがって、どんなに努力してみても、二人の人間の愛が同じであるはずがない。

ひとりへの愛を示すときは、他のひととの関係ではありえない方法で示しているはずだ。


このとくべつな愛をひとりだけに示したいと思う日が来たら、そのときは、さっき言ったようにそれを選びなさい。それを表明し、宣言しなさい。だが、その宣言を義務ではなく、その瞬間の自由の表明にすること。なぜなら、真の愛はつねに自由で、愛の場に義務は存在しえないからだ。


《神との対話3-P258》(一部省略)

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 『神との対話』の中で、「神の愛が無条件かつ無制限であるように、人間の愛も無条件かつ無制限だ」といっています。


 ニール氏がそれに反論し、「人間の愛が無条件かつ無制限だとしたら、特別な男女(夫婦)の愛も、無制限になってしまい、一時に複数の人を愛するいわゆる愛人関係(不倫)が許されて、社会道徳は混乱してしまう」と神に問いかけます。


 それに対して神は、「それは人間自身が決める価値判断であり、神は観察しているだけで、良いとも悪いとも判断しない」と答えています。


 すなわち、結婚という社会システムをどうとらえ、そこから何を体験しようとするかは、人間自身が自由意思をもって決めることだというのです。


 さらに神は、「結婚という制度は、夫婦の愛を永続させようと人間が意図して造り出した制度だが、「無制限」で「自由」な愛を体現するには、うまくいっていない。離婚が多いのはそれを物語っている」(2007年現在の離婚率(人ロ千人当たりの離婚件数)は、日本2.04、アメリカ3.6。2012年(日本)の結婚件数66万9000組に対して、離婚件数は23万7000組 ― 筆者注)


 「1人として同じ人間はいないから、まったく同じ愛もあるはずはない。ひとりだけを夫婦というかたちで愛するという結婚を、たった一度しかない約束ではなく、何度でもやり直すことのできる自由な選択だ(離婚、再婚もあり得るということ ― 筆者注)と考えるべきだ」と、結婚のあり方についても言及しています。

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