4-1 2番目の質問は人間関係
よむ子:ニールさんの2番目の質問は、人間関係だったわ。
A:「いつになったら、人間関係がわかって、円滑な関係を結べるようになるでしょうか?」だったね。
彼自身、離婚を数回経験しているから、人間関係は切実な問題だったんだね。
よむ子:人間関係については、どんなことが書いてあるの?
A:人間関係の意味とか、あり方などたくさんのことが書かれている。
人間関係の「神との対話的そもそも論」をいってもいいかい?
よむ子:ええ、どうぞ。
A:神が宇宙を創造した時、相対性の理論で宇宙を創造したんだ。
よむ子:相対性の理論?
A:そう。相対性の理論は、絶対の存在である神が、宇宙創造で神性を表現するために、必要なものだったんだ。
神は絶対の存在だ。絶対の存在というのは、こん然一体の存在、中和的な存在といってもいい。
よむ子:分からない……。
A:色に例えてみるよ。虹は7色だったね。虹のもとになる光は何色かな?
よむ子:光の色?無色透明じゃない……。
A:そうだね。透明だよね。それをプリズムにあてると、屈折率の差によって虹のようにたくさんの色に分かれるね。
その色は、7色どころか無数にある。無数にあるのに、一体化すれば透明になって、色が無くなったように見える。
光は、全ての相対的な色を内包しているんだね。
よむ子:うーん、何か分かる気がする。青色や赤色などは相対的なもので、それがぜんぶいっしよになると色が無くなる。透明が絶対ということかな。
A:色に例えればそんなところだね。色は中和して見えなくなっただけで、無くなったんじゃない。相対的でないと、色の違いは認識できないということだよ。
「絶対は形無く、相対は形ある」「絶対は無限で、相対は有限」「絶対は他者に依存しないが、相対は他者がいないと存在できない」
これが相対性の理論なんだね。
よむ子:難しいなあ。
A:もうちょっとがまんして聞いてね。
前に、絶対的な神は、神性を表わして宇宙を創造したといったろ。
よむ子:ええ。人間は人生でその神性を体験してるって。
A:そう。神は神性を宇宙に表わすのに、相対性の理論を使った。絶対的な存在である神を、相対性からなる宇宙に表わした、といえばいいかな。
地球にある物を見れば分かるよ。
男性―女性、オス―メス、オシベ―メシベ、陽イオン―陰イオン、陽子―電子などの陽と陰。
大―小、長―短、熱い―冷たい、作用―反作用、遠心力―引力、ここ―あそこ、これ―あれ、わたし―あなた、など、全てが相対するものによって成り立っているだろ。
相対するものが織りなす世界が、この宇宙だといえるよね。
〈つづく〉
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