1-1 『神との対話』って何?
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記述ルール:
①引用文は、┌---で囲み、引用ページは、《神との対話1- P22》(1~3巻-ページ)と表します。
②対話の表現形式は、神:、ニール: のように発言者名を文頭に記し、表現します。
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よむ子(女子高校生):伊能さん、よろしくお願いします。さっそくだけど『神との対話』ってどんな本なの?
A(伊能):ニール・ドナルド・ウォルシュというアメリカ人(男性)が書いた本だよ。原著は英文で1994年にアメリカで出版され、たちまち国際的なベストセラーになっている。日本語訳は1997年にサンマーク出版から出ているんだ。
よむ子:日本でも売れたの?
A:100万部は売れたそうだよ。
よむ子:そんなに!日本人って、宗教に関心がないと思ってた。
A:2008年にNHKが宗教の意識調査をしているんだ。霊や魂といった“宗教的なもの”は、若い人ほど信じている人が多い(半数くらい)という結果が出たんだ。
よむ子:へえー、日本人って宗教に関心があるんだ。
A:既成の宗教に、じゃないよ。 あくまで霊魂とかあの世とかいった“宗教的なもの”にだよ。
よむ子:ニールさんは牧師さんなの?
A:いや。若い頃は神父になることが夢だったようだが、それはかなわず、新聞記者やラジオのディスクジョッキ-、政治運動員、宗教活動家など、いろんな仕事をしたと言っている。
彼は、新興宗教の教祖にありがちな、独特の狂信的な人間ではなくて、私はとても好感を持ったよ。
よむ子:神父でもないのにどうして神について書いたの?
A:ニールは、1992年ころ、仕事も、私生活もうまくいかず、人生に行き詰まっていたんだ。ついに不満が爆発して、ある日の早朝に目覚めると、その不満をノートにぶちまけたんだ。
よむ子:ノートに?
A:そう。これが彼の日頃からの習慣だったんだ。誰でも、日記などにその思いを書いたりして、心の安らぎを得ようとするだろ。
書き終えてしばらくすると、ニールの手が不思議な力に縛られ、自動的に文章を書き始めたんだ。
よむ子:自動的に書くって?
A:この現象は、スピリチュアリズム(心霊科学)では「自動書記」といわれている。本人の意志と関係なく手が動いて、文章を書くんだ。「まるで口述筆記をしているようだった」と、ニールは言っている。
よむ子:それが、神との対話ということ?
A:そう。これをきっかけにして、『神との対話』が始まったんだ。
対話が始まったときの様子が、原著には生々しく書いてあるよ。
┌-《神との対話1-P12》
1992年の春――復活祭のころだったと記憶しているが――驚くべきことが起こった。神がわたしに語りはじめたのだ。わたしを通じて神は語った。
説明しよう。
そのころわたしは、私生活でも仕事の面でも、苦しんでおり、不幸で、どちらを向いても自分の人生は失敗だと感じていた。以前から何か考えると手紙を書く癖があったので(ふつうは、書くだけで投函はしなかった)、気持ちを吐き出してしまおうと、いつものように黄色い便箋をとり出した。
このときは、自分を苦しめている相手ではなく、もっと奥にある根源に直接、思いをぶつけたかった。
人間を苦しめている根源、最も偉大な相手だ。わたしは神に宛てて手紙を書こうと考えた。
悪意のある激しい、混乱と歪曲と罵倒に満ちた手紙になった。それに怒りをこめた問いのかずかずが並んだ。
どうして、わたしの人生はうまくいかないのか。うまくいくためには、何が必要なのか。どうして、わたしは幸福な人間関係を結べないのか。どうして、いつまでたっても金に困りつづけていなければならないのか。そして最後に――これがいちばん大きな質問だったが――こんなに、もがきつづけていなければならないなんて、わたしがいったい何をしたというのか。
驚いたことに、回答のない苦々しい質問を書き終えてペンを放り出そうとしたとき、わたしの手は見えない力で押さえられているように、紙にのったままだった。ふいに、ペンが勝手に動きはじめた。
何を書こうとしているのか、予想もつかなかったが、わたしはともかく手が動くのにまかせた。すると……。
神:あなたはほんとうに、すべての質問の答えを知りたいのか、それとも八つ当たりをしてみただけなのか?
わたしは目をしばたたいた……突然、返事が浮かんだ。わたしはその返事を書き記した――。
ニール:両方です。たしかに八つ当たりした面もあるが、答えがあるものなら、もちろん、「絶対に」(地獄のように確実に:sure as hell)知りたい!
神:あなたは「絶対に」(地獄のように砲実に:sure as hell)と……よく言うね。だが、「天国のように確実に:sure as Heaven」と言うほうが良くはないかな?
わたしは書いた――。
ニール:それは、どういう意味なのですか?
こうして、気づいたときには、対話が始まっていた……わたしは書くというよりも、口述筆記をしているようなものだった。
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〈つづく〉
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