第5話
クラス 団結
そう検索をかけると、「ある男女が付き合ってから、男女の仲が深まった」という意見が多かった。
そうか、ある意味そのカップルをからかうのために男女が結束するのかもしれない。
そこで私はレイナに目をつけた。松野という生徒はレイナを…… レイナは松野を見ているときにピンク色になっている。あの二人がキーパーソンになるはず、そう思った私は二週間にも亘って計画を考え続けたのだ。
理由は宮本という教師にある。1ヶ月前、同僚の木本から、同学年担当の宮本先生がうちのクラスの悪い評判を流していると耳に入り、その後急に私がやりたいと公言していた国際事業部の担当が宮本先生に決まったのだった。
確かに私の練りに練った計画でうちのクラスの団結力は増した。ただそれだけではきっと宮本先生を見返すことはできない。
とりあえず今日、もう一度あの店に寄ろう。
小林は仕事を早めに済ませ、足早に帰路についた。
小林が眼鏡屋に着くと、見慣れた店員がすぐに声をかけてきた。
「あっ先生。ちょうど今日入荷したのがありますよ。今までの機能に加えて、自分がどんな行動に出たらいいか、も分かるんです。少々値は張りますけど、これさえ使えば完璧ですよ」
その口調からして余程このメガネに自信があるのだろう。
「へえ…… 今はそんなことまでできるんですか。メガネに任せれば完璧な人生が送れるなんて。こんないい買い物ありませんよね。」
そう言いながら小林は、当たり前のようにレジへと向かった。
店員の目には何の色もない無色の小林が映っていた。
感情メガネ @Rinarin
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