母のこと
第116話 母が倒れた1
これからしばらく、ここ数日まえに起きた出来事を書いていきます。
完全なるリアルタイムでは無いので、心配してくださる等のコメントは不要です。
火曜日の深夜だった。
私はいつも2時前後に寝ているのだが、その時はまだ0時前で一般的には深夜過ぎる時間だが私にとっては一般の人にとっての9時か10時ぐらいの感覚の時間帯だった。
そんな時に義父から着信があったのだ。
これもさほど驚かなかった。
というのも義父の仕事は夕方から深夜までで、極々たまに仕事帰りに電話をしてくる事があったからだ。
今日もたわいのない電話なのだろうと思った反面
「いくらうちが寝る時間が遅いのを知ってるからってこんな時間に電話してくるなんて何かあったの?」
とも少しは考えた。
電話に出ると、義父の様子がおかしい。
まず普通に『もしもし』という言葉を言ってこない。
何を話しているか分からないような、聞き返さないといけないような感じでなにかを話してくる。
あ、これは何かあったなと分かった直後に聞き取れる言い方で
「ママが倒れとった」
と聞いた。
よくよく電話の先の音を聞いてみると、救急車のサイレンが聞こえる。
今、救急車がきたという事なのだろうか?と思っていると
「救急車の中から電話している」
と言う。
これを聞いた時、私はもう母は亡くなっているんじゃなか、もしくはもう病院についたらすぐに亡くなった診断が下るのでは無いかと思っていた。
というのも、S兄ちゃんが亡くなった時に今回と同じように深夜に電話があり病院に運ばれたと思ったらすぐに亡くなったからだ。
あの時と同じだ、そう考えたのだ。
「すぐこっちこれるか?」
と義父は言うので
「もちろん」
と答える。
私の受け答えは、そんな話をしているとは電話を聞いていた夫には感じられなかったのでは無いかと思うほど静かな対応だった。
どう伝えたものかなと思ったけれど、ありのままを伝え、始発で岐阜に行くと話した。
とは言え、もう亡くなってもおかしく無いぐらいの状態だと私が勝手に想像しているとは言えず淡々と今後の動きを考えて、準備を始めた。
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