第81話 また出てくる男性増えてごめんなさいw
結局、一夫さんとはそのまま自然消滅になった。
Mで友達登録をした女の子の話しか聞いておらず、いまだに一夫さんからの弁解というか話は聞いていない。
一夫さんも「バレた」と思ったのか中々捕まらなかったし、私も追う気になれなかった。
それはやっぱり一夫さん以上に、アキラさんが好きだったからと思う。
実はMが始まってすぐに同じ歳のタクヤくんという東京に住む男性と友達になっているんだけど、彼とは毎日のようにMでやり取りしていた。
内容は日々の事や私自身の事、そしてこういった恋愛の事も全てタクヤくんには話していたのだ。
そして一夫さんの件が終わった後、落ち込んでいた私に励ますためだろうか
「ピューレラの事、好きだよ」
と言ってきてくれたのだ。
だけどこれは恋愛の好きではなくて、りんごが好き、本が好きというような『好き』だった。
彼なりの、元気出せやという意味だったのだと思う。
というのも、私は彼には別に好きな人がいるのを聞いていたからだ。
そうだな、前向かなきゃなと思っていた頃に当時書いていたブログを読んでメールをくれた男性が現れたのだ。
このメールを送ってきてくれた男性、ヒロトさんは私のことをことあるごとに
「まじめ」だと言ってくれた。
私は自分のことを悪い女だと思うことはあっても、まじめだとは思ってなかったから
意外だった。
でも、彼が言おうとしてることは何となく分かってきた。
確かに私は都会の女性のように、お買いもので多くのお金を使うことをしないし男性を見るときに、生活水準で見ることはない。
一般の女性の持っている派手めのイメージとは違うから、それを感じて「まじめ」と言ってくれたのかもしれない。
そんな彼も、私からしたら「まじめ」だった。
こちらから言えば多少のエッチな話はするけれど、私を人として下に扱うことは無かったし何度かメールのやり取りをしてて、性的欲求よりも倫理観や理性を楽に勝たせることの出来る人だった。
ただ、一つ私が不信に感じたのはメールを始めてまもない頃から『結婚』という言葉を何度か言っていたことだった。
彼は結婚ということをちゃんと考えるのは、真面目なしるしに思っていたかもしれない。
けど、会ったこともなく付き合ってるわけでもなく、他に好きな男性がいると言っていた女性に対して言うには不思議だった……。
(彼にも言い分があるのはわかっているんだけどね)
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