1.4

「逆転するには敵の思惑を知らなきゃならないわ。

 この国のトップを骨抜きにしてしたいことは何なのか。

 そして、思惑から思いっきり外れたことをする。これしかないわ」


「思惑を知るって言ったってどうするんだ?」


 ユキコは大真面目な顔をして答える。


「これから考えるんじゃない。カントも交えて話しましょ」


——スーパーポジティブ人間とは間違いなくユキコのことを言うんだろうな。


 ユウトは眩しい思いでユキコのやる気に満ちた横顔を眺めていた。

 数秒後、ユウトの眩しい思いに雲が立ち込める。


「カント!カント!ちょっと起きて!一緒に考えて欲しいことがあるの!」


 ドシドシと床を踏み鳴らしてカントが寝ている部屋に入ったユキコは、安心した表情でぐっすり寝ていたカントを無理やり叩き起こしてしまったのだ。

 寝かしておいてあげた方がいいと言うセリフはユウトからは言えない。

 昔からこうだ。ユキコは動き出したら人のいうことなど聞かないのだ。


「………なんだよ。そんな、寝てるやつを起こしてまで言うことなのか?」


 目をこすりながらカントは起き上がる。


「当然じゃない。私たち大ピンチよ」


「たち?なんだ、俺はもうお前の陣営なのか?」


「当然じゃない。それとも何?文句でもあんの?」


 カントは見るからに嬉しそうな顔をして言う。


「文句はないけど。いいのか?元獣のやつなんか仲間にして」


「ダメな理由なんてないわ。何しろ私が元獣だもの」


 カントは目をまん丸に見開いてユキコを見つめる。


「そうか……、お前もユウトに直してもらったんだな?」


「ええ」


 二人のありがと〜と言う暖かい目線がユウトの顔に集まる。

 ユウトはくすぐったそうに顔を背けると、言う。


「そうだぞ、だから、俺が獣にならないように守ってくれよ?元近衛兵さん?」


 カントはにやっと笑うと、どんっと胸を強く打ち付ける。


「任せとけ。この十年で俺は相当強くなったぜ?負ける気がしないな」


「へぇ?なら、今度勝負だな」


「で?俺は狼っぽい感じだったんだが。

 最近急に人と狼の狭間みたいな生き物になってしまったが。

 ユキコはなんだったんだ?」


「私?私はうさぎ!」


「へぇ、そいつは可愛い」


 ユウトは命からがらだった経験をこんなに軽く話している二人がむしろ心配になって、文句の一つも言いたくなった。


「可愛くねぇよ。人間大のうさぎ怖かったわ」


「怖かった?私、可愛かったよね?」


「いや、それが「ねぇ、私可愛かったよね!?」


 上からねじり込むようにしてキチガイのようにユウトのことを睨みつけるユキコに、ユウトは白旗をあげる。


「………ハイ、カワイカッタデス」


 ユキコがぱんと手を打つ。


「それでいいのよ。余計な発言はお天道様に毒よ。さて、それで問題なのがね」


——人間ごときの言葉がお天道様に届くとも思えないが。と言うかユキコの悪口がなぜお天道様レベルで毒になるんだ?


 ユウトは心の中で毒づいておいた。

 早速話し始めようとしたユキコをカントは遮って言う。


「待てよ、まずは俺に状況を説明しろよ」


「あ、そうか、ちょっとユウトお願い」


「ユキコ……、めんどくさいことはいっつも俺とカント任せだったよな?」


「いいじゃない。ワタシ姫様アナタタチ従者」


 急にカタコトになったユキコにユウトは苦笑しながら言う。


「はいはい。まー、簡単に説明するとだな。

 まず、現状として人体のEEはほとんどなくなり、EE鉱石の残りがほとんどないと言う現状がある。

 それに対して俺たちの目的は、ユキコが帝王になること。

 ユキコが帝王になればEE鉱石のいらない新しい国づくりを行うことができて、この国は存続できる。

 しかし、昨日行われた王位継承権のリセットによってユキコが帝王になることが非常に難しくなってしまった。

 王位継承権を得るには王に対してEE鉱石の不足を解消する案を提示しなきゃいけないが、どうしようかと悩んでいる。

 現状はこんな感じか?」


「ええ、正しいわ。

 そのためにユウト、そしてカントには仲間として協力してもらうわ」


 カントは結局すっごい嬉しそうな顔をして、言う。


「まぁ、協力すること自体はやぶさかじゃないが。

 なら、そこにどんな障害があるんだ?」


 カントはそう聞く。獣から戻してもらったという恩があった。

 カントは口では渋々と言っておきながら、内心はたとえどんな無茶なお願いでも聞くつもりでいたのだ。


——ユキコもそれを何となく気が付いているからこそ、あえて、仲間であることを強調しているんだろうな。


 ユウトはそう思いながら続ける。


「問題は、俺たちユキコ派を排除しようとしている謎の一派がいることだな。

 仮にその一派を敵と呼ぶことにしようか。

 敵は人が獣になってしまう病気『獣化症』を自在に操り、望んだ人を獣にすることができるらしい。

 さらに、困ったことに『獣化症』になって獣化した人間の代わりを用意する準備が敵にはあるみたいだ。

 ……その、カントがこれまでされていたように」


 ユウトはカントの顔を見ることができなかった。


「つまり、ユキコ派の人間にスパイがいる可能性がある。

 ユキコが本当の意味で信頼できるのは治療の“ギフト”を持っている俺。

 そして、その“ギフト”で治されたカント。だけのようだな」


「随分と少ない陣営だな」


 カントは情けなさそうに言う。ここでユキコがユウトを引き継いで話し始める。


「そう、そして我々が今なさねばならぬことは!

 敵の描いたシナリオに乗っからないこと!」


 続くのかと思われたユキコの発言はここで終わってしまう。


「それで」


「それだけよ」


「……いやいや、具体的にどうするんだ?」


 ユキコは眉を寄せて、難しそうな顔をする。

 ユウトは昔を思い出して笑ってしまう。

 そういえば、昔やっていたどんないたずらも、ユキコが発案し、ユウトが計画し、カントが実行していた。


——つまり、相手の描いたシナリオに乗っからない方法を俺が考えろと言うことか。


 ユウトは顎をミトンの手袋でちょっとつまむと考え始める。


「敵の描いたシナリオ。それがなんなのか考えてみようか。

 敵の目的は正直よくわからないが、ここまでやっていることを見る限りで考えると……」


 ユウトが考え始めると、ユキコとカントはその表情を真剣に見つめ続ける。


「EE不足の打開策発表会でアルストを王にすることだろう。

 そして、ユキコがその対抗馬として当てられている。

 敵の用意周到さを考えると、王位継承権リセットから続くここまでの流れが、これは予定調和の茶番劇だ。

 きっと何をしてもユキコが負けてアルストが勝つようにできてる。

 敵のシナリオに乗らないためには……」


「乗らないためには………??」


 ユキコがゴクリと息を飲む。

 ユウトは考える。今、敵が一番して欲しくないであろうことを。


「予定調和の茶番劇……。アルストの勝利……。王位継承権のリセット……」


 ユウトは思考の海へと飛び込む。


——つまり、敵はアルストを王にしたいと考えている。

——敵のシナリオを破壊したければアルストを王にしなければいい。

——そのための方法は?


——すぐに思いつく方法は二つ。


——一つ。アルストを殺す。一番手っ取り早く目的を達成できる。だが、ユキコが王になるには少なくとも一人、暗殺の容疑で逮捕、処刑される必要がある。それに、アルストがダメならミズコと言う具合に変動する可能性もある。


——二つ。アルストの用意する打開策以上の案を用意する。なんて名案。まどろっこしすぎて年越ししてしまうほどの案だ。


 ユウトは思考の海をさらに深く潜る。


——もっと深く!殺すのはそんな簡単じゃない。

——案を出すのも今からじゃ間に合わない!

——人を偽物にすりかえられると言うことは皇帝ですら、すでに本人かわからないと言うこと!宮殿はもう敵の手に落ちていると考えるべきか。


——それならいっそのこと……。いや、ダメだ。


「情報が足りない。相手の行動を絞り込みきれない。

 俺たちが大胆な行動に出たくてもそれが敵を害することなのかわからない。

 相手の最終的な目的がわからなければ、シナリオはずしようもないな」


「そっか、このままじゃ、敵の思う壺だけど……」


 二人して、落ち込む。

 ユウトは考え続けているもの、結局情報不足という結論にたどり着いてしまう。

 すると、カントが口を開く。


「そうだ。今の二人のやり取りを聞いて、ちょっと思い出したことがある」


「何?」


 ユキコはカントを虚ろな目で見つめる。

「実は、獣になってすぐの時、森の中を歩き回っていて妙な場所を見つけたんだ。

 切り立った崖のにある大きな洞窟なんだが。

 洞窟っていうのは暗闇を好む生き物の住処になるだろ?

 それなのに中から生き物の気配がしない。

 獣の勘ってやつなのか、全く入りたいと思わなかった。

 だが、危険を承知で確かめずにはいられない。

 それが人だろ?」


 ユウトとユキコは頷く。


「中には何が………??」


 ユキコは唾を飲み込みながら聞いた。


「わからなかった。人なのか、動物なのか。

 いや、そもそも生きているのか?

 中にいるものに生きるという概念が正しいのか」


「煮え切らないわね」


 ユキコは眉をしかめて言う。


「ああ、正直獣になっていて唯一怖いと思った瞬間だった。

 結局、どう言う存在なのか全くわからなかった。

 だが、その洞窟の奥から低く唸るような声で一言

 『我は語り部。お前がくるには早すぎる。まだ時期でない。助言が欲しいと思った時、また来い』

 と言った。

 その時には今じゃなかったらもう二度と、来ることはないと思ったんだが……」


「なるほど、人に戻った今、助言が欲しいってことか。それにしても語り部……」


「語り部っていうと古くから存在する伝えなければならないことを伝える役割を持った存在だけど……。

 何か、私たちに伝えなきゃいけないことがあるってことだよね」


「ちょうど、助言が欲しいところだ。聞きに行ってみないか?」


 ユウトは頷く。そして、カントは目をあげる。


「あ、そうだ。その時、こんなことも言ってた。

 『もし、記憶を失っている女がいるならば連れてきなさい』って。

 ユキコ、お前、記憶失ったりしてないか?」


「いや、それ、多分私じゃないわ」


「私のことね」


 いつの間にかユウトたちがいる部屋の入り口に立っていたミヤコが答える。

 カントは慌てて立ち上がるとミヤコにぺこりと頭を下げる。


「この度は、助けてくださってありがとうございます。

 自分はカント・エリュシダールと申します。

 会った時、襲いかかってすみませんでした。お強い方でよかったです」


 カントは騎士の礼をする。

 片手を持ち上げたところから、体の中にしまい込むように優雅に流れるように巻き込み、礼をする。


「………いえ。私は特に何も。助けたのはそこの男ですから……」


 ミヤコは悔しそうにユウトのことを見ていた。

 だが、カントはミヤコを見つめて言う。


「そんなことはありません。自分はあなたに縛り上げられて本当に安心したんです」


 聞き方によってはとんでもなく危ない発言に聞こえるが、カントは大真面目に言っている。

 カントはミヤコに近づくとミヤコの右手を両の手で包み言う。


「これで、何も襲わなくてすむ。このまま殺されようと。

 ですが、そんな考え方は失礼でした。

 あなたは自分を救うために手を尽くしてくれた。最大限の礼を」


 カントはミヤコの手の甲にキスした。


「いやぁぁぁぁぁ!」


 した瞬間、カントはバチン!と叩かれもんどり打って後ろに倒れた。


「カントォォォォ!」


 ユウトはカントの頬に手を当てる。

 すぐに赤みが引き、元のカントのにし出身らしいメリハリのある顔に戻る。

 ユウトはミヤコの方を見る。

 ミヤコはユウトの治療をじっと見ていたが、その顔は真っ赤だった。


「何よ!!」


 大声で怒鳴られたユウトはキーンとしてしまった耳を抑えながら言う。


「いえ、なんでもありません!」


「とにかく、語り部には私も会いに行くわ!!明日出発よ!」


 バタン!木の扉を閉められてしまった。ユキコはポツリと言う。


「行くんだ……」


「惚れた」


「「えっ?」」


 突然ポツリとそう言ったカントにユキコとユウトはカントの顔を見つめる。

 だが、彼は閉められてしまった扉を凝視していた。


「いや、惚れてないのかもしれん」


「「はっ?」」


 横からカントの横顔を見ていた二人はついにカントがおかしくなってしまったと、怪訝そうな表情で見ている。


「いや、気のせいかもしれない。久しぶりに女を見たから」


 ガンッ!と音がする。ユキコがカントのすねを思いっきり蹴った音だった。

 しばらく固まっていた二人だったが。


「ん〜〜〜〜! いったぁぁぁぁぁい!」


「どうした、ユキコ」


 カントの体はここ十年で鋼の硬さになったらしかった。

 ユキコの蹴りを食らって平然とするのは普通の人間には無理だろう。


「私は女じゃ無いのかよ!いたたたたた!」


 ユキコの悲痛な叫びだったが、カントは聞いていなかった。

 もう、彼の頭の中はミヤコでいっぱいなのだろう。

 ユウト的にはなんだか安心してしまった。

 だが、カントがライバルにならなかったからといってユキコがユウトに惚れるとは限らない。

 ユウトは一人、心を引き締めた。


「もういい!決闘よ! カント! 勝負しなさい!」


 三人の決闘は夜まで続いた。

 結果はカントの一人勝ちだった。

 弱肉強食の森を生き抜いただけあって、最短で命を刈り取るマシーンのような戦い方だったカントは、ユキコのスピードを全て見切って対処し、ユウトの奇襲を全て躱してしまった。


 ユウトとしては、さっき負けてしまった分を取り返し、なんとか五分五分の結果まで持ち込めたのでよしとした。

 ただ、ユキコ用の奇襲ストックを半分以上使ってしまった。


——また、いろいろ考えておかないと……。


 ミヤコの作る夕食は相変わらず葉っぱと木の実とキノコが生のまま使われたサラダだけであった。

 カントは野菜ばかりの料理を見てげっそりとした表情を浮かべる。


「おいおい……。俺は肉が食いたいぞ……」


「文句言うなら食うな」


 ミヤコの鋭い睨み。カントはあたふたと笑顔になると席に着く。


「野菜好きっす!食べるっす!わぁーうまい!」


 カントの棒読み食事を見ていたユウトは思う。

 ミヤコが植物だけ食べるのは動物たちと会話できてしまうからではないだろうか。

 誰だってしゃべる物や意思が通じ合ってしまった動物を食べようとは思わない。


——ただし、これは感情論だな。

——ミヤコがどれだけ情の深い人間なのかわからないが、おそらく、そんな風に食べるものを選べている時点で、本当の貧困を知らないんだ。

——俺もだけど……。一週間も何にも食べるものにありつけなければ隣に座っている人間ですら肉に見えるに違いない……。


 食事の間はミヤコのルールに従って黙って食事を進めるため、ユウトは自分の中での思考が捗った。


——そう考えると、この世に食べちゃいけないものなんてないんだろう。

——毒さえなければ問題ないんだ。

——まぁ、別に食べるものに対してとやかくいうこと自体、人間としての傲慢さが表れているとしか言えないけど……。


 ユウトは次のキノコにフォークを刺してさらに思考を進める。

 

——人類が肉を食べるようになったのはいつからだろうか。

——最初は狩った獲物をその場で捌き生で食べていただろう。

——火を扱えるようになった時点で殺菌や保存という感覚が根付き今に至るのだろうけれど。

——もし、獣化症が太古から存在していたとして、人が獣になっていたとしたら……?俺たちは普段から人の肉を食っていたかもしれないのか。


 ユウトはその思考のまま、家庭での食事シーンを思い浮かべてしまった。

 子供達がフォークで貪るステーキ。

 大人たちがワインと一緒に嗜んでいるフォアグラ。

 自分がこれまで食べてきた肉の数々。


「ううううううっっ!!」


 ユウトは外へ飛び出した。

 自分でもバカだと思う。

 自分の妄想で勝手に気持ち悪くなって吐き出してしまった。


「ユウト、あんた、二度と私の料理食べないでね」


 ミヤコの冷たい一言。

 ユウトは正直に謝って、残りの野菜を全部平らげた。

 食後にカントが簡単に語り部のことをミヤコに伝えると、行くという返事を得た。

 彼女自身、自分の記憶がないことは気にしていたらしい。

 語り部に取り戻す方法を聞いてみようと算段しているようだった。


 食後に井戸で水浴びをし、もう寝るという時ユウトは外に出て空を見上げていた。

 空には数え切れないほどの星が並んでいる。

 人間についているたった二つの目玉では一度見るだけで、空に浮かぶ星全てを見つめることができない。


「ああ、星はいいなぁ」


 ユウトはそう独り言をこぼす。


「何がいいの?」


 ユキコが後ろからユウトに近づく。


「ユキコ、いたのか。

 こうして見ると星はずっと同じ場所にいて、ずっと同じ星が近くにいる。

 あんなふうに色んな人たちとずっと一緒に居られるの、幸せだろうな」


 ユキコはそんなユウトを見て、少しばかり罪悪感にさいなまれる。

 ユキコが、“ギフト”を秘密にさせてしまったせいで、ユウトは医者一門の中で役立たずの人間として扱われてしまった。


 さらに、自分が病気になったとき無理に治してもらうと、彼の立場はさらに追い詰められてしまった。

 全て自分のせいだった。

 でも、そう言えないのは王族だから。

 上の立場だから。

 自分は謝ってはいけない。

 決めたことしてきたことに責任をとって、間違えたとしたら死ぬくらいの覚悟で一つ一つ選択している。ユキコは謝る代わりに言う。


「ふふふ。星っていうのはここから見れば平面に並んでいるように見えても、地球とあの一つ一つの星との距離はバラバラなんだよ。

 隣にいるような星でも、実は何万キロも離れている可能性があるの」


「つまり、星は結局全て孤独だと?」


「いいえ。そう言うことじゃないわ。

 ちょっと見方を変えればどれだけ離れている星とでも隣同士になれるってことよ」


 ユキコは笑顔でユウトの顔を覗き込む。

 ユキコを上から覗き込めるのはユキコと仲の良い人間だけの特権だった。

 とても可憐である。


「ユウトの周りにはこれまで誰も居なかったかもしれない。

 でも状況や条件が変われば、あなたにだって素晴らしい仲間ができるのよ」


「仲間。俺が仲間なんて持ってもいいのだろうか?」


 そこにカントが歩み寄る。がしっと肩を組んで言う。


「持っていいに決まってんだろ。

 俺たち三人。久しぶりに揃った。また、昔のように一発かましてやろうぜ!」


「そうよ!また、宮殿を、いや、今度はこの国を大騒ぎの渦中に落としましょ!」


 ユウトを真ん中に、肩を組んだ三人組は空を見上げ満点の星空を目に焼き付けた。


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