この作品は丁寧に繊細に描写された作品です。
あとがき通り、
「詠姫」と呼ばれる役目についた燈という少女とその付き人である疾風が、
お役目に課された謎と、そしてその運命と抗っていくというような話であるのですが、
今のところ連載ということもあって、その謎解きはまだわからないような状態でもやもやしたまま話の最後まで読んでしまうことになってしまうと思います。
しかしその途中でキャラクターたちが織りなす切なくも愛おしい物語に目が惹かれるはずです。
このレビューを見ていただいた人には最後まで見ることをお勧めします。
きっと続きを早くしてくれと思うに違いありません。
繊細で綺麗な言葉や表現が多彩に使われており、言葉選びの一つ一つに心遣いを感じる。
幻想的な世界観のファンタジー小説を楽しみたい人にはお勧めの物語である。
所々に散りばめられた伏線があり、先が気になる作品なのは勿論のこと、何度も読み返すのが楽しい仕様となっている。
また、主人公の少女、燈を支える従者として登場する疾風という少年の格好良さと燈への一途な想いに痺れる恋愛小説としての一面も兼ね備えており、胸キュンを求める読者として読み進めても、決して期待を裏切らず、要所要所で胸キュンさせてくれること間違いなしである。実際私も疾風の魅力にどっぷりと落とされる結果となった。
しっかりとした世界観が作り上げられているからこそ、様々な側面から楽しむことが出来る素敵な作品だと思うので、一度読まれることをお勧めする。