第1話 side勇者

 僕は『中川悠貴』至って普通の高校生だ。

 ちょっと違う所と言えば、こんな年にもなって冒険が趣味って事かな?


 そんな僕は、友達の『広田士』と『日暮陸』を連れて、ネットで有名なホラースポットへやってきたわけだ。


「ここが噂の神社ですな、日暮参謀」

「そのようだね広田副隊長」

「雰囲気はすげぇな、隊長殿」


 石でできた古ぼけた鳥居が、石段の前に佇んでいる。


「で、何か情報は?参謀殿」

「そうだな……この社は、百何十年か前にここに移動してきたらしい。もともとの社は隣の県にあったんだとさ」

「ほぉ〜」


 ここの探検が終わったら、いつか行ってみたいものだ。


「じゃあ、参りますか!副隊長!参謀!」

「あいよ〜」

「アイアイ、隊長殿」


 そんな悪ふざけをしながら鳥居を潜ったその時。

 なぜか僕達は白い空間で西洋っぽい神様の前にいた。


「……ふぉ?」

「えっ、何これは」

「どういうことなの……」


 僕達が混乱していると、神様はこう言った。


「勇者ヨ、世界ヲ救イナサーイ!」


 ぴかーっ


「うおっ?!まぶしっ!」

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異世界さんぽ道~散歩中に異世界転移したから散歩を続行する〜 @makaroni1028

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