ちんちくりんな女神様は愛を求める

天界から、地上の様子を見守る女神様。しかしこの女神様、内面にちょーっと難アリな方でした。性格が悪くて高慢ちきと言う、女神様なんて肩書きからは大きく外れた方でした。

そんな彼女の行いに、とうとう父神様がお怒り、哀れ女神様は地上へと落とされてしいましたわ。しかも、ちんちくりんな子供の姿になると言うハンデつきで。
元に戻る条件は、人間の男性に心から好かれること。

ここから、女神様が天界に戻るための奮闘が始まると書きたい所なのですが、そうそう上手くはいきません。
美しかった姿を失った女神様は、好かれるどころか、みんな口を開けばかける言葉はちんちくりん。
そう、「ちんちくりん」。いったいこの話の中で、彼女は何度そう呼ばれた事でしょう。読んでいて、一生分の「ちんちくりん」を目にしたかもしれません。

ですが怒ることはあっても、決してへこたれないのがこの女神様の良いところ。そして多少切ない展開があっても、なぜかクスリと笑って仕舞うのもまた、女神様のお力なのかもしれません。

そうしていくうちに女神様は、いつの間にかたくさんの人達と出会い、これまで知らなかった事を経験していきます。
その果てに、彼女は人の愛を受け取る事ができるのでしょうか? それとも、彼女自身が愛が何なのかを知るのでしょうか?

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