平成最後の夏だから、という衝動ではなく、平成最後の夏でも、変わることなく男と女は難しい。
なんて書いて見たけれど、この作品で描かれている男女関係の、残念なかんじ、というのはなかなかどうして考えさせられる。この作者の方は、書き方が丁寧だ。好感を持つ(主人公のパーソナリティとは別の話である)。ショートショートだと、どうしても着地点をピシッと作ってなんとなく納得させてしまったり、うやむやにして見失わせたりというかたちになってしまいがちだ。ぜひ長いものが読みたい。長いもので、制御不能になったときの作品はどうなるんだろう。かなり期待しております!