何を言っているか分からないと思うけどとりあえず読めば分かります。
冒頭はパニックものの文体で、極端に句読点が少ない文章で必死に逃げる主人公の混乱ぶりを丁寧に描写していて、主人公に感情移入(?)をして情景(???)を想像するとかなり怖いのですが、「ちんちんに追い掛けられている」と「通報しなければならない」と言われると面白くて腹筋が死にそうになります。
ところが笑いながら読み進めていくと雲行きが怪しい。いつのまにか主人公の心の葛藤の話になってゆく。彼女の過去が語られ、あっと気づくと引き込まれていて、最後はほろりと泣けてしまいました。
いい話だった。
彼女の人生が今後実り多きものであることを祈念してレビューをしめます。