エピローグ
ハッ、と目が覚めた。いつもと変わらない天井の木目。
「六時、かあ……」
何か懐かしい夢を見た、気がする。夢を見ない人は忘れてしまってるだけで本当は見ているとどこかで聞いた。私もそうなのだろう。
「あれ」
右の頰が冷たい。右手でそっと触った。濡れている。
「ああ、そっか。……また夢を見たんだね、捺」
ベットの横の机の上のカレンダーを見た。
9月11日。捺の命日。夏の終わり。
窓を開けると、涼しい風が頰を撫でた。
君がいない世界で君を夢に見た 餡蜜 @tensimaguni
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