高校の卒業式の日、卒業生である二人の女の子がほんの少し言葉を交わすシーンを切り取った作品です。
二人がいる校舎の様子、二人が過ごした時間、何もかもがこんな短い中にぎゅっと詰め込まれていて、自分の青春時代を思い出して切ない気持ちになります。
スクールカースト、というものが世の中にはあって。作中ではそこまでの上下関係があるとは書かれていませんが、主人公とFさんは別世界の人間でした。
でもそれが、最後の五分間に、ちょっとだけ、交差する。
ちょっと仲良かっただけのひとよりこういうひとの方が案外記憶に残るんだよな、と思います。