よくありそう。

うちの生徒会長は山口春美という、高校三年生。この桐谷西高校のある県議会議員をしている父親がいて、先生達も頭が上がらないらしい。

「生徒会長、どういうことですか?」

「だから、説明しました通りです。結果も出せないような部活に部費を払うわけにはいきません。」

「でもっ、ちゃんと話し合った結果、大丈夫だって、話になったじゃないですか!」

「うちの学校の予算を考えてみたところ、バドミントン部は要らないという話になったのです。」

なんか、よくアニメやマンガなどでありそうな話だ。部員が少なくなって、部活が無くなりそうところで、生徒会長とかが条件を出してくるやつだよ。これ、誰だよ、こんな物語書いてるやつ。出てこいよ。

「それなら、存続の条件を出しましょう。」

ほら、出たよ。

「条件ですって!?」

桜もそのテンプレみたいなのやめろよ。

「えぇ、とりあえず、条件を二つ出します。」

「二つも??」

だから、桜、そのテンプレやめて。

「まずは部員を男女五人ずつにすること。」

まあ、だろうね。それは予想はつくんだけど。もう一つが分からないな。

「あと、もう一つは?」

「今年度のどこかの大会で優勝しなさい!」

「「はっ、はぁーー!!??」」

何言ってんのこの人。

「そんなの無理でしょ!今までのバドミントン部の結果、生徒会長も見てきてるでしょ!?」

「えぇ、だから、あえてです。」

「あえてって…。」

「なんですか?諦めるんですか?」

「ちょっと話し合わせてください。」

僕は桜を手招きすると、一応冷静になっててくれたのか、桜はちゃんと来てくれた。

「どうする?」

「受けるしかないでしょ!?」

まぁ、ですよね

「でも、どういう大会に出るんだよ。」

「うーん。」

「・・・。」

「普通にシングルスとかで出ればいいじゃないの?」「はぁ??」

「私たちが頑張ればいいのよ。」

「あのさー、お前、先輩たちを見てきただろ?」

「それも・・・そうだけど。」

そうら俺たちより強い先輩でも、去年も全て一回戦負け。無理にも程があるのだ。

「ミックスダブルスとか(ぼそっ)」

「はぁーー?????」

ミックスダブルスとは男女がペアを組んで戦うダブルス競技で、一般向きの大会はあるが、高校での大会はない。

「だって!ミックスダブルスだったら、競技人口少ないし、どうにか行けると思うの!」

「いやいやいや、無理だろ。ミックスダブルスって大人も入って来るじゃん。あのスピードのスマッシュ拾うのって苦難の技でしょ。それに今年にはミックスダブルスで、日本人が世界大会で優勝してるし、競技人口少ないのは否めなくないか?」

「あのー、話し合い中に申し訳ないんですが、そろそろ入学式が始まるので、早く決めてほしいんですが。」

生徒会長、急かさないで。。

「やります!!」

えっ!!??そこは「二三日待ってください」とかにしてよ。

「桜っ!ちょっと待って!」

僕の願いは生徒会長に届くわけもなく。

「分かりました。では、とりあえず、四月中に部員を男女五人ずつに。そして、今年度中に公式大会で、優勝しなければ、廃部ですので、よろしくお願いします。」

「はい、分かりました。よろしくお願いします。」

あーあ、どうなる事やら。

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僕の幼馴染はペアを組みたい 都来圭 @mai12021229

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