殺害

気持ち

気持ちを殺した。

しかし死なない。

不死身である喜怒哀楽が君の前で挨拶をしない様に何度も何度も殴り殺す。

殺しては生き返り、殺しては生き返る。

僕は感情に振り回されて取った行動が誰かを傷つけてしまうのが、たまらなく怖いのだ。

感情を殺す。

明るい返事を返さない、無理に暗い返事はしない。会話は、とてもつまらなくなった。

「大人になったね。」

そう言われた。

感情を殺す事で大人になるのなら僕は汚くも人間的な子供でありたかった。

君といると感情が息を吹き返しそうになる。

その度に僕は握った拳を薄汚い笑みに振りかざすのだ。