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「どうやらここは戦わないといけないようだな……」


 あなたはリコスの前で大袈裟に格好をつけ、腰の剣を引き抜いて戦闘態勢を取る。殺気を感じたミイラ男もあなたに向かって襲いかかる体勢となった。お互いがにらみ合う形となり、時間がゆっくりと流れていく。


「ウガアアア!」


 先に動いたのはモンスター側だった。あなたがその攻撃を見極め、剣を突き刺そうとしたその時、この戦いをずっと眺めていたはずの彼女がいつの間にかミイラ男の背後に回り込んでいて、そのままその背中に軽く触れる。

 リコスに触れられたこの遺跡のモンスターはその場で呆気なく消滅。この戦いはこうして意外な形で決着を迎えた。


「だって、戦いが長引きそうだったし」


 そう軽く話す彼女にあなたはガクリと肩を落とす。一番の見せ場がパアになってトボトボとあなたが歩いていると、目の前に扉が見えてきた。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886592359

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