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「よし、行こう」
あなたはわざわざそう宣言すると、そのまま部屋の中に入る。入ったところで特に何の仕掛けもなく、やはりその部屋は何の仕掛けもないただの空き部屋のような雰囲気だ。あなたが安心してため息を吐き出していると、まだ部屋の前で立ち止まっているリコスの姿が目に入る。
別に何もない部屋なのだし一緒に入る必要もなかったものの、逆にだからこそ入っても問題ないだろうと、さり気なくあなたは部屋に入ってみるように誘う。
「大丈夫、ただの部屋みたいだ。入っていいよ」
「そ、そっかな……」
彼女は恐る恐る部屋に足を踏み入れる。そうして完全に部屋に入った途端、ここでトラップが発動した。この部屋の床に仕掛けられていた魔法が発動したのだ。
地震のような振動と耳を塞ぎたくなるような不快で高い音が聞こえ、あなた達は思わずその場にしゃがみ込む。
「ええっ?」
「きゃああっ!」
動揺するあなた達が気が付くと、そこは遺跡の入口だった。どうやら部屋に仕掛けられていたのは古代の転送トラップだったようだ。自分の体の状態を確認して悪質なワナではなかった事を確認したあなたは、まだしゃがみこんでいるリコスに手を差し伸べる。
「大丈夫?」
「あ、ありがと……」
さて、こうして遺跡前まで戻ってしまった訳だけど、これから先はどうしよう。やっぱり遺跡には挑戦すべきだろうか? それとも――。
当然挑戦する
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886586224
やっぱ止める
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886551628
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