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「ちょっとこのビルに入ってもいいかな?」
あなたは同行するリコスに許可を求める。あなたを見上げた彼女は何も言わずにただこくんとうなずいた。それを了解の合図と受け取ったあなたはゴクリとつばを飲み込みながらビルの中に入っていく。
ビルはどうやら無人のようで、不自然に感じるほどに静まり返っている。1階、2階と誰もいないフロアを確認しながら上の階に昇っていると、3階に来たところで小さな足音を確認した。人の気配を感じたあなたはすぐにその音のした方向に歩き始める。
しかし、それはお約束のワナだった。ある程度歩き進めたところで突然武装した集団が現れたかと思うと、あなた達の周りを取り囲む。それはほんの数秒の間の出来事だった。
この異変に戸惑って全く動けなかったあなたとは対象的に、パートナーの彼女は武装集団が行動を起こす前に素早く魔法を発動させる。
突然強い光に包まれて、あなた達はこのビルから一瞬でどこか違う場所へと転移した。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886453853
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