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「や、あの……すみませんけど……」


 あなたは申し訳なさそうに魔女に断りを入れる。その返事に彼女は落胆して肩を落とすものの、すぐに気持ちを切り替えてニコリと笑った。


「そうかい、仕方ないね。それじゃあ、あんた達はどうしてここに来たんだい?」

「え? えっと……」


 魔女は次にあなた達がこの場所に来た理由を尋ねる。それも当然だろう。普通は好き好んで森の奥のこんなところにまで来るはずがない。あなたがこの質問にどう返事をしていいか答えあぐねていると横にいたリコスが代わりに答えた。


「えへへ、実はちょっと迷っちゃったんだ」

「やっぱりね。そうだろうと思ったよ」

「あははは……」


 こうして軽い笑いで場が和む。ひとしきり笑った後で、魔女があなた達に話しかけてきた。


「こうやって出会えた縁だし、私があんた達を森の外に送ってあげるよ」

「え、えっと……」

「よろしくお願いしまーす!」


 魔女の好意に対し、またしてもあなたが答えを濁している内にリコスが率先してその行為を笑顔で受け入れる。パートナーがそう言ってしまったので、あなたもつられて愛想笑いを返した。


「よし、分かった。じゃあね。もう迷うんじゃないよ!」

「はーい!」


 魔女の言葉に彼女は元気よく返事を返す。それからすぐに魔女は何かよく聞こえない呪文を唱えた。唱え終わった途端に、あなた達は足元に発生した魔法陣に吸い込まれていく。

 気が付くとあなた達は全く別の場所に転移していた。


 そこはどうやら見晴らしのいい丘の上らしい。心地良い風があなたの頬をくすぐっていく。隣を見るとリコスもその気持ちいい風に目を細めていた。

 折角いい感じの丘に来たのだからと、あなたはこの場所らしい行動を取る事にする。



 頭上の広大で真っ青な空を見上げる

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886558130

 眼下の景色を覗き込む

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886558185

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