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「もしかして……あの空に浮かんでいるものは……」


 あなたは思わせぶりにリコスに話しかける。勿論会話のネタとしたそう話しかけただけで、ここで彼女に具体的な答えを求めた訳ではない。何となくノリでそう口走っただけなのだ。

 けれど、このあなたの言葉をリコスは深刻な表情で受け止めていた。


「流石ね」

「へ?」

「あなたなら見えると思った」

「な、何?」


 突然意味深な会話になってしまい、あなたは困惑する。思いがけない展開になってしまった事で返事を返せないでいると、彼女は真剣な表情で言葉を続ける。


「じゃあ、行ってみましょうか……」


 そう話すリコスの顔を見たあなたはゴクリとつばを飲み込んだ。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054886424135/episodes/1177354054886443067

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