チェンジ ザ ワールド〈クロノスタシス〉ーChange the World [Chronostasis]ー

作者 にのまえ あきら

20

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★★ Very Good!!

しっかりと構築された世界観と丁寧な展開が何よりの魅力だと思いました。
クライマックスもバッチリと満足出来る読み応えに仕上げてあって、筆者の真摯な姿勢が感じられます。
これからが楽しみな作者さんだなぁと思いました。
全編読んだ後に振り返ると序盤の展開がやや足踏みしてるように感じてしまいます。終盤の疾走感があるだけに余計にですね。
先述通り魅力ある設定と丁寧なシナリオには感服しましたので、だからこそそれに引き込むための感情移入の手段が欲しいと感じました。
『記憶喪失の主人公』という設定がかなりの縛りになってしまっている印象です。もちろんそれ故の魅力も生まれていますが、最も重大な主人公格のアイデンティティを掘り下げるに当たっては中々の障害かと。
感情移入しやすい、俗に言う『読者視点キャラ』が主要人物に欲しかったですかね。
そこさえ補えればとんでもないことになる予感がします。
これからの作品を心待にしていますね!

★★★ Excellent!!!

「序章 それは五日前」に出てきた古めかしい言葉の使い方が気に入りました。和の侘び寂びというか、畳の匂いが文章から漂ってきそうで、一気に世界観に引き込まれます。

主人公の形無貴己と保崎果琳の掛け合いや、陰陽師名家の抱える問題、日本古来から続くお家問題や後継ぎ問題が物語に真実味を持たせてきます。

将棋のちゃぶ台返しも面白かったんですけど、「まず俺が時速500キロ超えで移動している理由を話そう。」では、ライトノベルっぽくてちょっと笑ってしまいました。これだけお堅い日本っぽさが出てるのに、なんで主人公は時速500キロで走ってるんだろう? と思ったら、やっぱりリニアに乗ってました。そりゃそうですよね笑