体が宝石になって死に至る奇病。その色は、患者の心を表すという。

(現ド)24.無色透明人間(作:朔 様) ※完結お疲れ様でした※

『第1話』について感想書いてく


(作品URL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886742902

(エピソードURL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886742902/episodes/1177354054886744414



 須藤からの突然のお願いに困惑しつつも行動するエピソード。

 相手の女子の素っ気なさが巧く表現できている。


>ページを捲る音と、エアコンの音と、息をするたびに起こる着崩れの音で、俺の限界が訪れた。

「あの、桐嶋さん。初めまして。春川です」

 急に立ち上がって自己紹介を始める男が珍しかったのだろう。大きな目をこちらに向け、一瞬固まった桐嶋さんは、すぐに本に視線を戻してしまった。

「知っています。同じクラスですよね。何か用ですか?」

 こちらを見ずに発せられる言葉は淡々としていて、けれどイメージ通りであまり動揺はしなかった。



 このくだりに来るまでに、ちゃんと桐嶋さんのイメージが読者にも伝わるようになっているのが凄いと思った。『ページを捲る音と、……』の二行を読んで、確かに自分がその場にいたとしても居たたまれない気持ちになると感じた。

 全体的にしっかりとした文章で、安心して読める。

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