『第八章 誰が命か』について感想書いてく


(作品URL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885985757

(エピソードURL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885985757/episodes/1177354054886334304



 飢饉で全滅の危機を前に奮闘するエピソード。

 生きるために何をすべきか。


>人はいつだって見える物よりも、見えない物をこそ恐れる。目の前に見える蝮や熊よりも、どこにいるのかも何をするのかも分からない物の怪の方が怖いものだ。

 里の人間はそれを使って里を守ってきたが、それは物の怪や幽霊や魂を信じているからこそ。もちろん猪助も小太刀丸も、自分達が演じているのではない本物の物の怪や幽霊がいると信じている。



 子どもたちに教え諭す場面ではあるが、物語の根っこにも関わってくる表現だなと思った。

 見えないものだからこそ恐れる。恐れるがゆえに信じる。

 人として当たり前の心が、彼ら里の者たちを守っている。人々の意識がそうさせているという意味で言えば、彼らはずっとずっと先祖たちの御霊に見守られていると言えるかも知れない。

 お盆の意味をしみじみ感じたシーンだった。

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