圧倒的な分量で描かれる群像劇。ハイファンタジーらしい舞台と魔術を、ゆったり歩くように読もう。

(異フ)22.Tales of masquerade(作:万十朗 様) ※完結お疲れ様でした※

『~決戦を前に~・3』について感想書いてく


(作品URL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884986307

(エピソードURL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884986307/episodes/1177354054885322626



 最終決戦を前に、パーティ各々のひとときを描いたエピソード。

 今回はそのうち男二人の話か。

 こういう空気は結構好きです。


>「皆さんみたいなものすごい過去も使命も志も、なんにもない男ですよ。ただ日々を無難にふらふら、適当に傭兵やって稼ぎながらとりあえず生きてただけ」

 リュナンの話を受け、片方しかない水浅葱の瞳が、不思議そうに瞬いた。

「……けど、王都の障気騒ぎの時、嫌だ、怖い、死にたくないって思ったんです。ああ、俺は死にたくはなかったんだって……気付いたのが遅かった」


 いつも明るい男の本音。心の奥底にあるものの吐露。

 日々をふらふら、とりあえず生きていた男が、今、ちゃんとした意志と充実感を持って生きている男に変わったという流れが良いと思う。

 この世は英雄ばかりではない。

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